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高良川縁起 その16

『30年後の豊かな海を子ども達へ』

文/高良川 ほとり

桜がおわり、有明海でエツがあがりはじめました。もうすこしすると産卵のために筑後川を遡上して上流でもエツが取れ始める時期です。いまは筑後川大堰があるのでそれより上流にはなかなかあがっていけんのですが、昔はもうちょっと上まであがっていきよったそうです。

先日、百年公園んにきを散歩しよったらどでかい流木の展示に気づきました。くるめうすの脇んにきです。なんでも昭和28年の筑後川大水害のとき、日田から久留米まで流されたものとのこと。樹齢200年といわれる巨大な根っこ、これが流されてきたのかと思うと想像を絶する濁流だったんでしょうね。

筑後川大堰は1984年5月の完成。多目的堰・河口堰に分類され総貯水量550万立法メートル,総延長501メートルを誇ります。流域が長年悩まされてきた洪水を治め、有明海の干満にともなう塩水逆流を防止して農業用水や灌漑用水の涵養し、さらに当時水不足が深刻化していた福岡市などへの都市用水の供給確保と、実に多面的な機能を持ちました。

ただ、堰ができますといいことばかりではありません。前号で話題にしました日田の木流しは昭和28年の夜明ダムの完成をもちまして終了しました。また有明海の漁業にも少なからず影響を与えたことでしょう。近年の有明海も諫早湾干拓事業に伴い、少なくない影響がでております。東京湾や瀬戸内海の再生では、根本的な対策を実施してから30年程度かかったとのこと。温暖化という新たな問題も発生しており、昔に戻せばヨシ!とはいきません。ですが今一度、海と山の関係を見直し、30年後に豊かな海を子供、孫たちにのこしていきたいものです。

etsu.jpg
筑後川を遡上するエツ

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