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新・落語スズメvol.38

『博多活弁パラダイス』

文/松田 一成

活弁をご存知か。正式には活動写真弁士。無声映画(活動写真)を上映の傍ら、その内容を解説する専任の解説者とのこと。講談、落語といった、話芸と相通じるところもあるのかも。芸談に徳川夢声やその弟子、牧野周一(またその弟子だと、牧伸二やポール牧)なんかで朧げな記憶。もちろん、生で見たこともなく。そんな活弁を盛り上げようと昨年から活動しているのが『博多活弁パラダイス』。今回、その第三回目に駆け付けた。主催のK氏は某全国紙の現役記者。ありとあらゆる映像がネットと共に簡単に共有できるこの時代、ひたすらに話芸の、そのライブの魅力を公私ともに発信している。今回の活弁ライブチラシから~(活弁は)「既に失われた文化」、あるいは「昔を懐かしむ古い良き芸能」、なーんて思ってらっしゃる方が多いのではないでしょうか?とんでもない!活弁は現代を生きるライブの芸です。映像と弁士、そして楽士の生演奏とのセッションが生み出す最高のライブパフォーマンスです~熱のこもったチラシにあてられて初めて参加しました。弁士『坂本頼光(さかもとらいこう)』。会場には大きなスクリーン。その横に演台とマイク。舞台下手から、若々しい体を、ゴシック調の少し大げさな燕尾服で包んで登場。少し高い、鼻をくぐらせたような声は、本人も気が付ているのか、音源で聞いた名人古今亭志ん朝師の若い頃を思いだす。活弁の簡単な説明とともに、自身のエピソードに触れながら無声映画の世界へ。1本目1928年制作「喧嘩安兵衛」あの阪妻が主演!2本目1928年制作「雷電」マキノ雅弘が役者としてご出演。3本目1935年制作アニメーション「一寸法師ちび助物語」。シネ漫談『居島一平』、中入を挟んで、4本目1924年制作「キートンの探偵学入門」以上4作品、終演時間を大幅に超えての大熱演。百年近く昔の話も、現代の感覚の言葉が乗ると、新しい芸能として大満足。主催者K氏おっしゃるように、最高のライブパフォーマンス。次回12月も楽しみにしております。

*次回12月16日19時開演、福岡市美術館ミュージアムホール。『~片岡一郎見参!!忠臣蔵の世界~』弁士片岡一郎、ゲスト春日太一

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