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新・落語スズメvol.29

『コロナ禍の工夫』

文/松田 一成

暮れに真っ赤な六五郎橋越えて浪曲の会に参加。玉川奈々福さんの九州ツアー、久留米他すべての会場で中止となったなか、去年は佐賀浪漫座でのみ行われました。浪漫座さんは佐賀市歴史民俗館に併設された大正ロマン溢れる建物。この会の為に毎年作られる塚本猪一郎氏のポスターも洒落てます。厳格なコロナ対策がなされたなか100人ほどの入り。受付はお手伝いの大学生でした。浪曲、浪花節、ご存知の方も多いかと思いますが、浪曲師の唸りに合わせて、会場から声が掛かる。「待ってました!」「日本一!」。浪曲師(唸る方)、曲師(三味線)、お客様の三位一体となって創りあげる芸、この雰囲気が浪曲の醍醐味だったりするのです。しかし、今回はこれが出来ない。運営さん、考えましたね。新聞紙程の画用紙に、表には「待ってました!」裏に「日本一!」、大書きされた紙が会場に配られました。掛け声が掛けられない代わりにこれを使えと。奈々福さんが登壇したとたん、会場中から「待ってました!」の紙が上がる。これには、アタシもグッときました。奈々福さん、涙がポロっとこぼれていたような。自身、かなり悩まれたなか、今回の佐賀での公演がコロナ禍後初めての地方の会だったとことも合わせて、こんな素敵な工夫で浪曲を盛り上げて下さるお客様がいらっしゃることに。ほんとに美しき浪花節の世界。一席目、柳家喬太郎師匠に捧げる『ハンバーグが出来るまで外伝』。二席目、忠臣蔵より『赤埴源蔵、徳利の別れ』。受付の大学生、浪曲初体験の感想を聞かれ、「ココロがビリビリしました」。いい会でした。

*お手を伝いさせて頂いている落語会、YouTubeで無料配信しています。『立川生志チャンネル』『点心寄席』是非、ご覧ください!本年も宜しくお願いします!

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