Home > 歯は健康のバロメーター

歯は健康のバロメーター Archive

歯は健康のバロメーター vol.52 〜落合先生のお口のお話し〜

1歳児はじめての歯科健診
上顎のへこみ、吸啜窩(きゅうせつか)について
おちあい小児歯科医院 院長 落合 聡

今回は上顎のかたちの特徴、吸啜窩についてお話しましょう。

上顎の天井に当たる部分、口蓋(こうがい)とよばれる部分は、大人になるとなだらかなカーブを描いたドーム状の形態になっていますが、赤ちゃんの頃には中央に大きなくぼみがみられます。これを吸啜窩(きゅうせつか)といいます。赤ちゃんの頃は、お母さんの乳首や哺乳瓶の乳首がこのくぼみにうまくおさまって、スムースに授乳ができるという、この時期には大きな意味のある形態の特徴になります。そして、赤ちゃんがだんだん成長するにしたがって上顎も大きくなってくるので、普通の食事をする頃になってくると相対的にこのくぼみは浅くなり、1歳を過ぎるころからだんだん目立たない状態になり、やがてほとんど大人と同じようなスムースな形態になっていきます。

しかしながら、こどもによってはこの形態が長く保たれて、3歳頃になっても吸啜窩がみられることがあります。歯が萌出してくると、このくぼみがとても深く見えることから、口蓋のかたちに問題があるのか?と心配になりますが、大丈夫です。普通に食事をしたりお話をしたりして成長していくと、いずれはこのくぼみが目立たなくなっていきます。

つまり吸啜窩は形態の異常ではなく、赤ちゃんの時の口の中のかたちの特徴ですので、少々この形態が長くみられても問題はありません。

離乳食の時期に、このくぼみに食物が残って取れにくい、ということが生じるかもしれません。食物があまりにも長い時間、吸啜窩にとどまってしまうような場合には、スポンジブラシなどを使って除去してあげるといいでしょう。でも、それを自分の舌でうまく取り除くことができるようになるのも自然の舌の動かし方のトレーニングです。様子をみてあげてください。

赤ちゃんの吸啜窩▼
202109ochiai01.jpg

一般的な3歳児の口蓋▼
202109ochiai02.jpg

3歳児にみられる吸啜窩▼
202109ochiai03.jpg

歯は健康のバロメーター vol.51 〜落合先生のお口のお話し〜

1歳児はじめての歯科健診について

舌の裏にあるスジ、舌小帯について

おちあい小児歯科医院 院長 落合 聡

今回は舌の裏にあるスジ、舌小帯(ぜつしょうたい)についてお話しましょう。舌小帯は前回お話しした上唇小帯と治療に対する考え方に共通することが多いので、併せてご覧下さい。

舌の裏側は下顎の底と舌小帯というスジでつながっています。上唇小帯と同様、舌小帯も誰にでも大人にもあるものですが、赤ちゃんの時には舌の先の方についていたり、スジそのものが短い場合があります。増齢とともに舌が成長すると、自然に改善することが多いので、すべてが病的なものではありません。

しかしながら、このスジが短かったり、舌の先の方についていたりすると、舌の動きが制限され、授乳がスムースにいかない、食事がすすまない、舌を前に出すと先の方がハート形にくびれる、発音が不明瞭になる(発音の問題は4歳くらいにならないとわからないことが多い)等の問題を生じることがあります。

また、舌小帯の研究を熱心にされている耳鼻科の先生のデータでは、舌小帯によって舌の動きが制限されていると、のどの部分の空気の通り道が狭くなり息苦しくなることから、いびき、夜間に何度も目が覚める、寝相が悪い、就寝中に呼吸が一瞬止まる等の症状が生じることから寝不足となり、日中の機嫌の悪さや落ち着きのなさにつながっていく、という報告もあります。

先述の通り、舌小帯の形が気になってもすべてが病的なものではありません。しかしながら、うまく授乳ができない、いびき、眠りの浅さ、発音が気になる等、日常生活に支障のある場合には、切除によって改善できることがありますので、現在の問題点、今後の改善の見込み等、様々な点から検討した上で、様子をみていくか切除するかを判断することになります。

もし、毎日の生活の中で気になることがあれば、1歳の健診まで待つことなく、0歳の時期から授乳の相談ができる助産師の先生や歯科医にご相談してみることをお勧めします。

歯は健康のバロメーター vol.50

〜落合先生のお口のお話し〜

1歳児はじめての歯科健診について

上の口唇と歯肉をつなぐスジ、上唇小帯について

おちあい小児歯科医院 院長 落合 聡

1歳歯科健診の際によく寄せられるご質問として、今回は上の口唇と歯肉をつないでいるスジ、上唇小帯(じょうしんしょうたい)についてお話しましょう。

上の口唇と上の前歯の歯肉は上唇小帯というスジでつながっています。上唇小帯は誰にでもあるもので、もちろん大人にも見られるものです。しかしながら、このスジが短かったり、スジの幅が太かったりすると、授乳の際に上の口唇が内側に巻き込まれて空気が漏れる、上の前歯の周囲に汚れがたまりやすくなる、歯磨きの際スジにブラシが当たったり上の口唇をめくると引っ張られる力が生じて痛い、ちょっと上の口唇が上に持ち上がっただけでスジが切れて痛い思いをしてしまう、上の口唇が上の前歯を過度に内側に押す力が生じる等、その結果、空気を吸い込み過ぎて授乳がうまくいかない、上の前歯が虫歯になりやすい、歯磨きを嫌がるようになる、けがの原因になる、歯並び咬み合わせの異常が生じる等の困った事態が生じてきます。

上唇小帯は赤ちゃんの時にはとても大きく目立っていても、歯肉等が成長するにしたがって、年齢が上がるとともにだんだん目立たなくなり、自然に改善して気にならなくなることが多いので、一概にすべてが病的なものではありません。しかしながら、うまく授乳ができないとか、歯磨きを受け入れてくれないとか、まだ生えて間もない前歯が虫歯になってしまっている、転んだりぶつけたりするとすぐにスジが切れて出血してしまう、歯並び咬み合わせの問題を悪化させる明らかな原因になっている等、日常生活に支障をきたすような場合には、切除が必要になることがあります。

切除手術は比較的単純な手術ですが、現在の問題点、今後の改善の見込み等、様々な点から様子をみていくか切除するかの判断をすることになります。

もし、毎日の生活の中で気になることがあれば、1歳児歯科健診の際に担当医にご相談してみて下さい。

歯は健康のバロメーター vol.49

〜落合先生のお口のお話し〜

1歳児はじめての歯科健診について

卒乳の時期は? 母乳を飲むと虫歯になる?

おちあい小児歯科医院 院長 落合 聡

1歳歯科健診の際によく寄せられるご質問として、今回は卒乳の時期そして母乳とむし歯についてお話しましょう。

ただ手足を動かしたり歩き回ったりではなく、なんらかの目的を持った行動をとるようになると、多くのエネルギーが必要になり、やがて母乳等の液体では体力が持たなくなってきます。その一方で、こどもが寝るとき、夜泣きしているとき、母乳を飲ませると落ち着いて寝付くことがよくあります、つまり栄養の面だけでなく、母乳には、飲むことにより精神安定にも効果があります。したがって、一つの目安を挙げるとすれば1歳6か月前後を指標にするのが一般的ですが、日中の行動、食事の様子、夜間の就寝時の状況をみて、卒乳のタイミングを考えるのが自然ですので、時期にこだわる必要はありません。

ただし、前歯が生えた状態になっても母乳を飲んでいるこどもには、むし歯が多い傾向があります。

その理由は、歯に付着した汚れであるプラークと母乳に含まれる乳糖との関係に原因があります。口の中には砂糖を取り込んで酸を作り出すミュータンス連鎖球菌と呼ばれるむし歯の原因菌が住んでいて、歯はその酸にさらされると穴が開き、これがむし歯になります。

授乳の際には、乳房あるいは哺乳瓶によって上口唇が押さえられた状態で、舌と上顎で乳首をはさんで母乳を飲みます。したがって、上の前歯に母乳が付着しやすく、また夜は唾液の分泌が少ないので、長時間、上の前歯は母乳にさらされることになります。

ミュータンス菌は、砂糖と同じ糖類であっても乳糖ではむし歯ができるほどの酸を作り出すことはできないのですが、歯に付着したプラークに乳糖が加わることによって、その中の細菌の働きを活発にすることがわかっています。

したがって母乳そのものが虫歯の原因ではなく、歯に付着した汚れに母乳中の乳糖が加わることによって、虫歯が進行したり重症化するきっかけになるのです。

つまり、歯をきれいに磨いてから母乳を飲ませることで、むし歯の発生をかなり抑えることができるといえるでしょう。就寝前の適切な口腔ケアがむし歯予防の重要なポイントになります。

歯は健康のバロメーター vol.48

〜落合先生のお口のお話し〜

1歳児はじめての歯科健診について

歯磨剤は必要?

おちあい小児歯科医院 院長 落合 聡

1歳歯科健診の際によく寄せられるご質問として、今回は歯磨剤を使った方がいいかどうか、についてお話ししたいと思います。

実際、歯磨剤を使わなくても歯の汚れは落とすことができますし、きれいに磨くこともできます。ですから歯磨剤というものは歯磨きをするための必須アイテムではありません。つまり歯磨剤の味が嫌いで、そのために歯磨きが嫌い、というこどもに使う必要はありません。

しかし虫歯予防、という観点から考えると、歯磨剤を上手に利用すると虫歯の予防効果はかなり高くなります。それはフッ素の効果です。フッ素を含有した歯磨剤で歯を磨くことによって、歯の質を強化し、汚れが付着しにくくなり、虫歯になりにくい歯にすることができるからです。ただし、歯磨剤の成分や歯磨きをした後の習慣によっても虫歯予防の効果はかなり異なります。歯磨剤を用いた虫歯予防に重要な点は2つあります。

まず一つ目はどんな歯磨剤を用いたらいいか、です。1歳を過ぎたこどもであれば、フッ素濃度が950ppm(950ppm前後であれば大丈夫)と明記されているものを使いましょう。歯磨き剤には様々なフッ素濃度のものがあり、それぞれに良い点もありますが、一般的に950ppm程度の濃度であれば虫歯予防にかなり効果的です。

そして二つ目は、歯磨き後にうがいをしない方がいい、ということです。歯磨きをした後は、十分にうがいをしてしまいがちですが、うがいをすると歯磨剤に含まれているフッ素が口の中からほとんどなくなってしまいます。ですから歯磨きをした後はできればうがいをしない、あるいはほんの少量の水でうがいをする(ペットボトルのキャップ1杯分程度の水)、そうするとフッ素の効果を有効に引き出すことができ、歯の質が強くなって、虫歯予防効果が高くなるのです。よかったら試してみてください。

歯は健康のバロメーター vol.47

〜落合先生のお口のお話し〜

1歳児はじめての歯科健診について

歯磨きを始めるタイミングは?3

おちあい小児歯科医院 院長 落合 聡

前回、前々回と歯が萌出する前は指で、下の前歯が萌出したらガーゼ・脱脂綿で、段階を踏んで口の中の手入れをすることをお話してきましたが、1歳前後、上の前歯が萌出したら普通の形の歯ブラシで磨く時期となります。上の前歯は下の前歯と違って、大変虫歯になりやすい!それまで指、ガーゼあるいは脱脂綿での手入れをお勧めしてきましたが、実際に歯についた虫歯の原因となる汚れ(歯垢)は歯ブラシでないと除去することはできません。ところが上の前歯の周囲は大変敏感な部分で、多くの子どもたちが歯ブラシの感触を好まない、これが歯磨き嫌いになる大きな原因です。

ただ、今まで指のマッサージやガーゼ・脱脂綿での手入れをしてきていれば、ある程度の刺激には慣れていますので、歯ブラシの当て方に気を付ければ、スムーズに歯ブラシを受け入れてくれます。

まず最初は、1本磨き用の歯ブラシを使って、毛先が歯と歯肉の境目に当たるように磨くことから始めましょう。1本磨き用の歯ブラシの毛先が歯と歯肉の境目に当たる、という感触を大体把握できたら、いよいよ普通の形の歯ブラシを使います。歯ブラシは仕上げ磨き用で、ブラシの毛の高さが短いものの方が毛にコシがあり磨きやすいです。その歯ブラシの毛先の角の部分(ヘリの部分)を1本磨き用の歯ブラシの毛先だと思って、歯と歯肉の境目に当てて2本ずつ磨くつもりで横に動かします。その際、歯ブラシは歯の真上からではなく、少し斜め上から当てると、毛先が歯と歯肉の境目に当たっていることが目に見えて確認できますから、歯ブラシは歯に対して斜め上から当ててみて下さい。文章でお伝えすると複雑なようですが、実際にやってみると難しいことではありません。歯と歯肉の境目に歯ブラシの毛先を当てる、というつもりで磨いてみて下さい。

歯は健康のバロメーター vol.46

〜落合先生のお口のお話し〜

1歳児はじめての歯科健診について

歯磨きを始めるタイミングは?2

おちあい小児歯科医院 院長 落合 聡

赤ちゃんが生まれたら、できるだけ早い時期から指で歯肉をマッサージしてあげることが、歯磨きをスムースに受け入れてもらう第1歩であることを前回おシは痛いもの、というイメージにならないようにすることです。

 このようにして、指から話ししました。それでは歯肉のマッサージに慣れてきたら次は何をすればいいか、これが今回の話題です。

大体生後6~8か月前後になると、下の前歯が萌出してきます。その時点で指による歯肉のマッサージがスムースに受け入れてもらえるようになっていたら、次の段階に進みます。今度は、ガーゼや脱脂綿で萌出してきた下の前歯を拭いてあげましょう。下の前歯はとても小さく、まだ完全に萌出する前に子ども用とはいえふつうの形の歯ブラシで歯を磨こうとすると、歯を磨くというよりも歯肉にブラシを当ててこすっているような状態になりがちなので、痛い思いをさせてしまうことになるかもしれません。ですから歯ブラシほどの刺激はないが、指よりも少し刺激が強いものとして、ガーゼや脱脂綿を使います。下の前歯は生涯を通して虫歯になる確率の低い歯ですので、虫歯にならないようきれいにする、ということよりも、歯を拭いてあげるという刺激に慣れてもらうことを優先して考えましょう。ただ、歯と歯の間や歯と歯肉の境目に汚れがたまりやすいような気がしてどうしても歯ブラシで磨きたい、という場合には、1本ずつ磨くようにできている先の小さな歯ブラシがありますので、それを使って手入れをしてあげてもいいです。大事なことは、歯ブラガーゼ・脱脂綿というように、少しずつ刺激を上げていって、道具を使って口の中を手入れする、ということを覚えてもらうことが第2の段階です。

次回はその次の段階、普通の形の歯ブラシで歯を磨くタイミングとその方法について、お話ししたいと思います。

歯は健康のバロメーター vol.45

〜落合先生のお口のお話し〜

1歳児はじめての歯科健診について

歯磨きを始めるタイミングは?

おちあい小児歯科医院 院長 落合 聡

久留米市では従来1歳の誕生日を迎えたこどもたちに、1歳児はじめての歯の健康教室という口の健康相談、歯の健診、フッ素塗布を毎月市役所で集団的に行っていましたが、昨年3月から、新型コロナウィルス感染拡大予防のために一時休止、そして9月からは近隣の歯科医院にて個別で健診を行う方法に変更となりました。個別での健診に移行して約3か月経過しましたので、多く寄せられる質問についてお答えしたいと思います。

いつから歯磨きをしたらいいのか、というご質問を多く頂く機会があります。少しずつ萌出してくる歯をみて、いつから磨けばいいのか、確かに判断に迷いますね。

歯磨きは歯が萌出する前から少しずつその準備をしていくのがいいと思います。これは1歳の健診を受ける前に知っておいて頂きたいことなので、今回はこれについてお話ししましょう。

一番最初にした方がいいことは、赤ちゃんが生まれたらできるだけ早い時期から口の中を触られることに慣れてもらうことが大事です。具体的にはお父さんお母さんの指で歯肉のマッサージをしてあげて下さい。生まれて間もない赤ちゃんには吸啜(きゅうせつ)反射というものがあり、口の周囲のものを吸い込もうとする反射がありますので、指のマッサージは嫌がることなく受け入れてくれるからです。これによって口の中を触られることに慣れてもらいましょう。マッサージには3つのポイントがあります。まず指は頬と歯肉の間に入れて、必ず前から後ろへ一方向に歯肉の上を5〜10回程滑らせること、前後にゴシゴシしないことです。次に口の中を上下左右4カ所に分けて、右上→左上→左下→右下、というようにいつも同じ順番でマッサージしてあげること、一定方向のやさしい刺激をいつも同じ順番で受けるということは頭や背中を撫でられるのと同じように気持ちのいいものです。そして機嫌のいいときにしてあげること、この3つです。

これによって赤ちゃんは口の中を触られることに、つまり歯磨きをする、という行為に慣れていきますし、お父さんお母さんも口の中を触る力加減がだんだんわかってくるのです。

次回はその次の段階のお話をしましょう。

歯は健康のバロメーター vol.44

〜落合先生のお口のお話し〜

鼻づまりと口臭そして歯の着色の関係

おちあい小児歯科医院 院長 落合 聡

12月になってかなり寒い日が続くようになりました。暑い夏から急に寒くなり、風邪をひいて鼻がつまっているこどもが多くなる季節です。

鼻がつまっていると、特に就寝時にはどうしても口を開けて口呼吸になります。そうしないと息が苦しいからです。こうなると口の中には空気が出たり入ったりするわけですが、その状態で一晩を過ごすとどうなるかというと、口の中はカラカラに乾燥してしまいます。通常、口の中は唾液が充満していますので、いつも湿潤しています。それによって口の中の汚れやもともと住んでいる細菌などは、ある程度自然に洗い流されていくような仕組みになっていますが、乾燥してくるとサラサラの唾液も粘調になり、洗い流す機能は落ちてしまいます。その結果、どうなるかというと口の中に汚れがとどまって歯に茶渋のような着色が付着したり、舌の表面が汚れてきたり、細菌が増殖して口臭がひどくなったりすることになります。よくこどもが朝起きた時ひどい口臭がする、磨いているのに歯の着色が目立つ、というご相談を受けることがありますが、こどもの口臭や着色はたいていこの口の中の乾燥が原因です。したがってどうすればいいかというと、もちろん一番いいのは鼻づまりを治すことですが、なかなか治らないこともあります。その場合には、就寝前によく歯を磨くこと、そして保湿剤の入った歯磨き剤がありますので、これを使って磨くこと、さらにそれを舌の上にも塗布してあげること、この工夫によって乾燥しにくい口の中になり、口臭も着色も改善することが多いようです。朝起きたときの様子が気になる場合には、この保湿剤入りの歯磨き剤を使ってみることをお勧めします。

ただ、保湿剤入りの歯磨き剤にはフッ素が含まれていないことがありますので、それを使って磨いてもむし歯の予防効果が低い可能性があります。その場合には、フッ素入りの歯磨き剤で磨いた後、保湿剤入りの歯磨き剤を歯と舌の上に塗布してあげるといいでしょう。少し手間はかかりますが、朝起きた時がさわやかになると思います。試してみて下さい。

歯は健康のバロメーター vol.43

〜落合先生のお口のお話し〜
3歳児歯科健診について
おちあい小児歯科医院 院長 落合 聡

おちあい小児歯科医院 院長 落合 聡  前月は1歳6ヵ月歯科健診のお話をしました。その次に法律で定められている健診は3歳児歯科健診になります。
3歳では乳歯20本がすべて萌出していて、乳歯の歯並び噛み合わせがある程度確立し、食生活も普通食になってきます。また1日の食事、おやつ、入浴そして歯磨きなど、生活の習慣がそれぞれの家庭でパターン化している時期でもあります。
この時期の口の中で気を付けることは、まずむし歯がないかどうか、この点からいろいろなことを考えてみるといいと思います。むし歯があればもちろん治療しなければなりませんが、むし歯はないけれども口の中がきれいになっていない、歯磨きがしにくい、あるいは磨いているつもりでもあまり汚れが除去できていない、など、今後むし歯ができてしまうような状態がないかどうかに注意して、気になることを健診の時に相談してみましょう。
例えば、磨いているのに口の中がきれいになっていない場合、食事の回数が多かったり、食事の間隔が短いなど、磨いても磨いても追いつかないことがあります。あるいは鼻づまりによって口で呼吸をしているため口の中が乾燥して汚れや着色が歯につきやすいこともあります。また歯並びや噛み合わせの問題から磨きにくい場所が何カ所もあってきれいにすることができない、ということもあるでしょう。さらに子どもが歯磨きを嫌がってなかなか上手に磨かせてくれない、ということもあります。それぞれにどう対応するか、その対策を歯科医師や歯科衛生士と一緒に考えていくよい機会が3歳児歯科健診です。
自由に動き回り、言葉で意思を伝えようとし、好きなものを好きな時間に選んで食べる力が身につき始めているのが3歳児、しかしその反面、指しゃぶりや授乳などから卒業できない子どもたちもたくさんいるのが3歳児です。3歳児歯科健診は法律で定められた最後の幼児期歯科健診です。ぜひ、この健診の機会を利用して子育てに役立てて下さい。

Home > 歯は健康のバロメーター

Search
Feeds
Meta

Return to page top