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くるめ-コラム

久留米文学散歩 vol.89

田中吉政公 お慕い申しあげそうろうゆえ 第三回

近江八幡の久兵衛町 文/江崎久美子

吉政は、豊臣秀吉の甥で養子となった豊臣秀次の筆頭家老でした。吉政は、近江八幡城主だった秀次に代わって城下の采配をしました。秀次は、京都の聚楽第に居るか、出陣しているか、記録では二度ほどしか近江八幡城には在城していません。

近江八幡城下は、柳川とよく似た佇まいで、どちらも吉政が造った清々しい町並みです。田中家屋敷跡辺りの大杉町は、吉政が、よく町民と気さくに話したことから、吉政と名乗る前の名前を親しみを込めて久兵衛町と呼んでいたそうです。

秀次は秀吉との確執で高野山で切腹して、近江八幡城と聚楽第は一気に破却されます。 最近では「御湯殿の上の日記」(宮廷の女官達で綴られた日記)から、秀次の切腹は秀吉からの指図ではなかったとの見解がなされて、大河ドラマでも今までのあらすじとは変わっていたようです。

吉政の、大外記中原師廉に嫁いだ娘が書いた日記にも、おなじような言葉で秀次をあわれに思う心情が綴られています。

それにしても、吉政は事件後に逆に領地が増えたことで、吉政が陰謀に関わっていたとか、なぜ殉死しなかったか、キャリアハイだの、物語の多くは悪人として扱う結果を招いてしまっています。大御所のライターさんでさえも、歴史の時系列を詳しく追っていないため、安易な答えを導き出したのだと思います。

重要なのは、近江八幡での筆頭家老は、秀次の直属の家老ではなく、秀吉からの付けられた家老。高野山での事件の時の吉政は、岡崎城主に移動していたので秀次宿老から外れていた。それでも、時々秀次に諫言(厳しく言い聞かせていた)していたのですから、吉政の辛い心情は計り知れません。秀吉の命令で動いていたので、秀吉が吉政の責任を問うことはなかったし、秀次亡き後の領地の采配をしてもらわなければ困る存在でした。その結果、領地が増えることになったのです。

新・落語スズメvol.21

『談志の遺言』

文/松田 一成

『〜来たことを後悔するようになればいい』と県境に関所を設けた県知事さんの発言を聞いた。『けしからん』というのは簡単だが、『もっともだ』という意見は口には出しにくい。子分を守る親分としては理解できなくもないところ。まあ、それを口に出すところが、追い詰められているのだなとアタシは同情的であります。そんな発言の真逆のセリフを思い出した。20年前くらいだろうか。志ん朝、笑点クラスの噺家でさえ、ホールを満杯にすることが難しかった落語低迷期。九州のこんな田舎にその噺家が来るというので小躍りしてチケットを求めた。待ちに待った当日、会場が変更されていた。1000人超の大ホールから500人弱の小ホールに。その客席の半分も埋まっていない。高座に上がった噺家は会場をぐるっと見渡し、今にして思えば、その時覚悟を決めていたように思う。有名人であるその噺家への大袈裟な拍手で始まった独演会。一所懸命、笑いを探す客。始終不機嫌な噺家。会場は期待と違う雰囲気に明らかに戸惑っていて、奇妙な時間が流れていた。見切ったのか、その噺家『今日、ここに来なかった奴を後悔させてやる』。『芝浜』を唐突に始めた。内容は割愛するが、追い出しが鳴っても、会場嗚咽の嵐。誰もしばらく席から立ちあがれない。アタシにとっては落語に対する人生の転機となった会でした。『ここに来なかった奴を後悔させてやる』ということは、そこに居合わせたアタシたちは、『落語のすばらしさ、言葉の凄みを、周りに伝えなさい』という使命をその時受けたのだと思う。あれから随分時間がたった。時代や価値が変わりつつある。落語、ひいては芸術を取り巻く環境はどこまで厳しくなっていくのか想像できない。でもあのガラガラのホール落語の時とは全く違う。客が来ないのではない、行かれないのだ。希望はいくらでもある。もう少しがんばりましょう。

歯は健康のバロメーター vol.36〜落合先生のお口のお話し〜

歯が生える時期3 生まれた赤ちゃんに歯が生えているとき

おちあい小児歯科医院 院長 落合 聡

生まれたとき、あるいは生まれてすぐに萌出してくる歯、先天性歯についてお話をして今回で3回目になります。生まれた時すでに生えている出産歯と生まれて1か月以内に萌出してくる新生歯、前回、出産歯の場合は抜歯した方がいい、という判断になることが多くなる、というお話をしました。それでは生まれてから1か月以内に萌出してくる新生歯はどうでしょうか? 今回はこの点についてお話ししましょう。

新生歯でもぐらぐらが大きければ出産歯のように抜歯になりますが、出産歯と比較して新生歯は、歯の土台となる歯根ができる機能をもった状態で生えてくる傾向があります。つまり、歯は早く生えてきたが、土台もそれなりにできあがっていく、という状況です。ですから、赤ちゃんが舌で押したりしても、あまりぐらぐらにならず、何とか持ちこたえることができることが多くなります。その状況がしばらく続いて、周囲の歯が萌出してくる頃には、歯根もしっかりとしてきて、歯としての役割を果たすことができるようになっていきます。

しかしながら、十分でき上がる前に生えてきているので、上の前歯としっかりとかみ合うようになると、硬い上の前歯によってどんどんすり減って小さくなっていくことが多く、通常よりもかなり早く抜けてしまうこともありますが、小さいながらもなんとか持ちこたえて歯としての役割を果たしてくれることもあります。

ですから、新生歯の場合は抜歯ではなく、何とか保存していくようにすることが多くなりますが、授乳の際にお母さんの乳首に歯が当たり、乳首に傷がついてかなりの痛みを伴う炎症を起こしてしまう原因となることがあります。したがって、歯の萌出の程度をみながら、またお母さんの乳首の状態を確認しながら、必要に応じて歯の切端の部分を削って丸めたり、プラスティックで歯のキャップを作ってかぶせたり、何とか授乳に支障をきたさないようにすることが多くなり、その状況を見て抜歯するかどうかを決めることになります。

このように出産歯と新生歯、同じ先天性歯でも生えてくる時期の違いによって、その後の状況が大きく変わってきます。もし生まれたばかりの赤ちゃんの口の中に歯が生えてきたら、できるだけ早めに歯科受診をすることをお勧めします。

むすんで、ひらいて!! vol.71

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「お母さんの不安な心は

子どもに伝わります」

一般財団法人田中教育研究所

幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

新型コロナウイルスにより子ども達もたくさんの制限が重なっています。

私の所は、一度に大勢の子どもが来るということがないので、今のところ通常通りの教育を行っています。しかし、子ども達の様子の変化を感じます。

お母さんが不安に思っていることに対して、子どもは詳しい意味は分からなくても、お母さんが不安な気持ちでいるということは感じ取っています。そして、お母さん以上に不安なのです。

深く子どもを見ているといろいろなサインが出てきます。精神的な不安からくるものでは、お腹が痛い、頭が痛い、気持ちが悪いというような身体的症状の訴え。

目をパチパチとまばたきをする、喉をならす、咳ばらいを何度もする、鼻をくんくんならすなどの心因性チック。おねしょ、反抗、赤ちゃん返り。不登園・不登校にもなりかねません。

本人は、ほとんど気づかず無意識に出てくるようです。子どもは思う以上に敏感ですので、不安を与えるようなことは極力避けた方が良いと思います。

子ども達が明るく元気に育つよう周りの大人の心掛けが、今、特に、大切な時です。身も心も守ってあげたいものです。

久留米文学散歩 vol.88

田中吉政公 お慕い申しあげそうろうゆえ 第二回

豊臣秀吉は公家になりたかった 文/江崎久美子

田中吉政が寄進した梵鐘や鳥居には、公家としての姓、橘朝臣と記されています。また、吉政の娘が、大外記中原師廉に嫁いでいることでも本姓は公家であったと考えます。

娘の嫁ぎ先の中原家は、太政官外記局の首席大外記を歴代務めます。太政官の実務を担当し、中世には、文書の確認、作成……簡単に言えば書記官、日記を家業とした家だったのです。

その中原氏は、豊臣秀吉や、秀次の関白宣下(天皇から位を頂く)の際には、書状を書き示し式典を取り仕切りました。娘が嫁いだ頃の吉政は、今までの資料では何の官職も持たなかったとされてきましたが、娘の位を上げるために公家に養女に出した形跡もないのです。婚姻で、それぞれの家の位を揃えることは普通に決められていました。ちなみに、師廉の前正室が亡くなったので、再婚相手に娘が選ばれたようです。それも、結構な年の差婚のようですよ。

そしてその中原氏が亡くなり、嫡男が職を告げるまでの約二年間、歴史的には珍しく、娘が代行して日記を書いています。その日記の一説に、秀吉の居る城に呼び出され、寧々のお傍に付いてくれないかと言われたとあり、吉政の娘は、息子の教育に忙しいので無理ですと断ったと書いてあります。私はとても驚きました。秀吉に無理って言ったの?

こんなことは、父の吉政と秀吉が親しくなければ言えないことですよね。

秀吉は、公家としての位を持たなかったので、まずは元関白近衛前久の養子になって、やっと官位を得ることができました。これは朝廷の事情に明るかった吉政と中原氏を介して行われたのかもしれないと考えると、彼の今までの出生の謎が紐解かれて行く気がしますね。

吉政のプロフィールは、今まで言われてきたような、百姓から身を起こしたり、名も知れぬ武将ではなかったということがわかります。そろそろ、このような俗説は、打ち消してもよい頃だと思います。

新・落語スズメvol.20

『コロナってる話』

文/松田 一成

〜コロナ猛威の最中皆様如何お過ごしでしょうか?遂に寄席も臨時休業と相成りました。こんな時こそお笑いが良いのですが…致し方無いですね。オリンピックさえも一年延期です。『コロナ感染』が『オリンピック観戦』を吹き飛ばした訳ですが『感染に完全に立ち向かい勧善懲悪の結末』を待ちましょう!〜知り合いの噺家さんから3月28日に送られてきたメール。東日本大震災の時でさえ閉めなかった東京のすべての寄席が、その28日、29日休演を決めた。ホール落語や、独演会等は早々に中止延期が決定していましたが、今回のこの話は金銭面以上に、精神的に相当こたえているようで。とくに上野鈴本演芸場三月下席夜の部では、新真打の門出を祝うべく「真打昇進襲名披露興行」の真っ最中、28日春風亭一左さん、29日はこのコラムでもお馴染み三遊亭歌武蔵師匠の一番弟子、三遊亭志う歌さんのお披露目が予定されていました。「しばらくして収まったらシャレになる」と粋がるところは、アタシの尊敬してやまない噺家さんのスタンスだが、ホントつらい。オリンピック延期が決まる前までは、なんとなく大丈夫そうだとの気配まであったのに、完全に油断しておりました。とりあえずゴールデンウイーク終了まで厳戒体制とは。今回ばかりはパーパー吹く相手の質が悪かったようで。勧善懲悪の結末は果たしていつ頃見られるのやら。『噺家は世情のアラで飯を食い』コロナをどう料理して下さるか、普通に寄席で落語が聞ける日常が来るまでお待ち申し上げております。

香茶店〝香り不思議発見〟 Vol.114

香りで免疫力アップ!?

香star

元来、お香は抗菌作用があることが知られていました。奈良時代には、仏様に香りをお供えし、身を清め、邪気を払うという云われから宗教用品として多くの行事の中で使われています。現代では、アロマの香りがウイルス(菌)に対し忌避効果があることが認められていて、ヨーロッパでは古くから風邪などにはこのアロマテラピーによる施療がなされてきました。ユーカリ、ティーツリー、ペパーミントなどをミスト状にして、マスク、ハンカチ、ティッシュに沁み込ませて使います。天然のアロマで免疫力アップしませんか!

4月18日は「お香の日」です

推古天皇3年4月(595)、日本書紀には、「沈水(じんすい)、淡路島に漂着」と記され、所謂沈香という香木で、島民がその木を燃やしたところ、良い香りがし、その香木を朝廷に献上したと記され、以後1400年長い年月を経てお香の文化が育まれてきました。

お香の日 4/18(土)に880円以上

お買上げのお客様へ粗品進呈

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・香所毎日香(30本入)…2,200円

檜の香り、白檀の香、霍香の香

・アロマランプ…2,530円

・アロマオイル(各10ml)

レモングラス・ユーカリ…1,650円

ペパーミント・ティーツリー…1,980円

・宇野千代 しあわせの香り

(コーン20コ入)…1,650円

・アンミングスクール(15ml)…1,045円

※価格はすべて税込

コーヒー産地を訪ねて…一枚の写真 vol.131

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“2019年 コロンビア

COE審査会のあい間に”

写真と文 安達  和宏

2019年コロンビアCOE審査会のアクテビティで訪問した、コーヒー公園での一コマです。この日はカッピング審査が長引き、「予定のコーヒー公園の訪問はもう無いだろう!」と、高を括っていたところ審査会のスタッフは計画通り、会場から1時間ほど掛けて私たちをその公園に連れて行きました。入場門で施設の関係者と何やら話し込むスタッフ。どうやら閉園時間が迫っていて何とか入れるように交渉していたのでした。早く済ませて帰りたいと心の中で思いながら待ちくたびれていると、そこにあった標識がユニークでみんな笑ってしまいます。中には携帯で写真まで撮ってる人もいます。彼はアメリカでも有名なコーヒーロースターの生豆バイヤーで年間の殆どは中南米を渡り歩いてるような人ですが、その彼にしても文化の違いがとても面白かったのでしょう。その後無事に公園内をリフトで移動したり、壊れそうなギシギシ唸る錆びたジェットコースターに乗り歓声を上げたり、子供に戻った様な思いの外楽しい時間を過ごさせて頂きました。「緊張感のある審査会の息抜きに、コーヒー文化の溢れるこの公園に連れて行こう」これが彼らの優しい”おもてなし”だったのでしょう! ムチャス グラシアス!!

くるめ食素材探検 vol.78

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クマもタヌキも食べない臭いアレ「ニラ」編

文/靏久 格(産直や 蔵肆)

餃子のたねやレバニラ炒めなどでおなじみのニラ。ハウス栽培もあり年中流通しているお野菜ですが、旬は春先から夏場にかけて。ちなみに夏の季語に「ニラの花」がございます。とても可憐で線香花火のような花なんですよ。

原産は東南アジア、日本には9世紀ごろ入ってきたようですが、滋養強壮の薬草として利用されていたようです。どれくらい強いかって俗称を起陽草といいまして、男性の精力増進からの命名なんだとか。そういえば、みやぎのニラブランドに「もっこりニラ」という直球なネーミングが。長崎の「ニラめっこ」がかわいく見えますね。

閑話休題、当時はおかゆなどにいれて食していたそう。お野菜として利用するようになったのは明治以降だそうです。

ニラは手間がかかりませんし、ちょっとぐらい日陰でも伸びてきます。また生命力がつよく、根を彫り上げなければ10回程収穫できますし、枯れてしまっても翌年また出てきます。ぜひ家庭菜園などで新鮮な「ニラ」を栽培してみてはいかがでしょうか。プランターでもできますよ。ただ、スイセンの葉(有毒)との誤食がありますので、しっかり離して植えてください。

ニラは鮮度が落ちやすいので、購入後はできるだけ早めに使い切ってください。保存をする場合は、軽く湿らせた新聞紙やキッチンペーパーに包みポリ袋に入れれば、冷蔵庫の野菜室で数日間は保存が可能です。

香茶店〝香り不思議発見〟 Vol.113

恋愛運気UPに桃の香りはいかが!

香star

桃源郷という場所はご存知?そう!思い浮かべるのは、30年前に黒澤明が作った「DREAMS夢」という映画。そのオムニバスの一つに桃の木が段々畑に今を盛りに咲き誇り、そこに雛飾り様の万葉人達。そこにもし自分が居たなら、どんな香りに包まれていただろう?そんな想像をしてみては?桃の香りは古来魔除の効果があると言われている。ピーチアルデヒドという成分は、これを嗅ぐことでリラックスし、幸福感を感じるそうだ。この桃特有の甘い香りには女性が感じやすい強迫観念を和らげる効果もあるそうだ。また、桃の香りは恋愛運をアップし、新たな出会いを引き寄せるとの言い伝えもあるそうだ!バレンタインのお返しにいかが!男性諸氏。

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・天年堂オリジナル 桃の香…1,100円

邪気を払い、恋愛運気を向上させる!

・香菓(かぐのみ)…990円

・セントスケープ…1,100円

スプリングリーブス、サクラモヨウ、ウメブロッサム

・アロマランプ…2,530円

ほのかなランプの明かりと熱でアロマの香りがお部屋に漂います。殺菌作用のあるユーカリオイルなどエッセンシャルオイル(約20種類1,650円〜)が使えます。※価格はすべて税込

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