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新・落語スズメvol.8

「春はうららかあけぼのか」
文/松田 一成

〜吾妻橋とは吾が妻橋よ、
そばに渡し(私)が付いている~
「隅田川馬石」。何ともユニークな名前だが、その馬石師が佐賀で会を開くというので出かけてきた。西日を横目に六五郎橋をわたり、佐賀市へ。繁華街のまんまん中、青木繁も逗留したという旅館の大座敷が会場。桟敷に座って待つ。最前列には早くからのご婦人方。出囃子が入り、春らしい桃色の羽織でご登場。いやあ、背が高い!石坂浩二さんのところで役者を目指していたという、二枚目然とした様子を少し屈めて、高座に上がる。師匠の口から最初に出たのが、先の都都逸。亭号「隅田川」に掛けて、架かった橋が吾妻橋。寄席の風が吹きました。その馬石という名前、当代は4代目、先代は昭和の大名人「古今亭志ん生」という由緒正しき名跡だそうで。その曾孫弟子が復活させたと、ちょっと反り身の話。ただ、志ん生自身は、諸般の事情で(借金取りから逃れるため)わずか20日ほどしか馬石は名乗ってなかったと、ちゃんとオチをつけるところが何とも。大河ドラマ「いだてん(ストーリーテラーとして古今亭志ん生役をビートたけしさんがなさっている)」の江戸言葉の指導に行ったお礼で、ドラマご出演予定があるとかないとか。様子の良さを武器にせず、加減の利いた「たっぷりマクラ」で会場を包んだ後は、「ざるや」。続けて、おかみさんの狼狽ぶりが楽しい「金明竹」。仲入り後、ドキドキが止まらない「宿屋の富」でお開き。春が25回目、夏が32回続いているというこの旅館の落語会、基本一回だけのご出演だそうですが、是非又と望むご婦人方の声多し。次回は夏、「三遊亭歌之介改め四代目三遊亭圓歌襲名披露興行」とご案内を頂き、こちとら久留米っ子、筑後川を渡って帰りました。

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