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新・落語スズメvol.6

「変身(カフカではない)」

文/松田 一成

先日『久留米座』での笑福亭風喬独演会、ご来場ありがとうございました。三味線の師匠もお呼びしての、正月らしい華やいだ雰囲気だったのではと。風喬師、来年もやる気満々ですので、又のご来場、お待ちしております。で、その、三味線の師匠、以前写真集を出したとのお噂もある美貌で、場内のオッサン心を一掴み。お客様との掛け合いも楽しく、出囃子のリクエストを受け付けた。出囃子というのは、噺家が、高座に上がるときに後ろで流れているあれです。プロレスで言えば覆面レスラー、ミル・マスカラスのスカイハイあたりでご理解いただければ。ご婦人からお声がかかりました。「老松!」。太鼓で助っ人に入っていた風喬師と件の師匠、ひと呼吸入ると、すぐに聞き馴染んだあのメロディが流れた。老松。ミスター落語、古今亭志ん朝師の出囃子です。最近の落語ブームで、喋っている姿はネットで何十万回と再生されていますが、残念、そのほとんどが舞台下手から高座に上がるまでをカットしてあり、出囃子はほんのちょっぴり、モニターの向こうは、扇子を置いてお辞儀をするシーンから始まるものがほとんど。予定調和というか、様式美というか、「老松」にのって、志ん朝師の高座に上がるまでのあの佇まいは、是非一度ご覧頂きたい。例えれば、本郷直人が仮面ライダーに変身するような瞬間(ちょっと大袈裟)。思いがけず、生で聞いた志ん朝師の出囃子は、上方の落語会なのにと、半可通ぶりを発揮するよりまえに、三味線の師匠の美貌とともに、嬉しいオッサンへのお年玉となりました。

追伸 3月3日六角堂広場に太神楽(だいかぐら)の鏡味仙志郎師匠がいらっしゃいます。観覧自由、一回だけの公演ですが、こちらではなかなか見られない芸能です。是非!

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