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子どもの為のひろしじいちゃんの絵ごころ指南!! Vol.7

子どもの絵 六ツ門教室

主宰 杉山 洋

「動物園のキリン」

幼稚園の恒例の動物園見学の経験絵である。

前々回のK君の「イルカの曲芸見学」絵と同じように、幼児は大地に立っているという経験を画用紙のまわり縁を大地としてとらえている。

このキリンを見ている子らの大地は画用紙下部と左側面である。右下の人物は「A君」自身であるから、無意識に大きく自己主張して描いている。左側面に一見、横たおしの子どもたちは、クラスの友人である。友人たちは大地の存在は経験として知っているが、物理的に間違っているという認識はない。キリンをとりまいて見ているという経験を表現するばかりである。彼らの上には青い空があるのでそれを、まず描き、キリンの上空の空も知っているのでそれを描き、またキリンの足下の大地は画用紙下部がそれである。そこで「キリンのまわりに何があるか」と尋ねてみた。A君にとって、見学した唯一つの動物、首の長いキリンへの驚きのみが経験認識であり、動物の牧舎などは眼中になかったので描けないのである。そこで「キリンや君の回りには何があると思う?」と質問したときA君はやにわにウデを振りまわし「風がある」と答えた。つぎに「その風を描いてみよう」と言うと一瞬、考えてやにわに白を選んで空気として表現したのであった。

眼に見えない空気に気づき、白で表現したA君は、すべてが描き終えたとして、極めて満足顔だった。

このA君は、学年が進むとともに、物のあり方に注意深くなり、次第に写生力が身につき、六年時には左のような作品を描くようになった。

くりかえす。幼児期は「知っている」つまり「経験」を描く時期であり、「写生」の時期ではないことを私は主張する。活発な児童ほど、経験が豊富でダイナミックな表現ができるのである。

201811-sugiyama01.jpg◀【A君 幼稚園児作品】


201811-sugiyama02.jpg◀【A君 小六年時作品】

ともに「全日本こども美術展」受賞

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