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ひろしじいちゃんの子どもの為の 絵ごころ指南!! Vol.5

子どもの絵 六ツ門教室
主宰 杉山 洋

「想像と写生」

右の絵は、N君の一年生のときの作品。初めての「イルカの曲芸見学」の楽しい感動がこの絵には満ちている。鉛筆使用を禁じてクレパスの黒のみの描線にのち着色させた。鉛筆での下書きではないので訂正は不可能。この年齢時の特有の、描いては消すの繰り返しがおのずから出来ない。そのために黒の描線が顔や衣類に適当に混色してダイナミックな絵になった。混色は失敗の結果という誤りから解放するための指導である。やがてそこに絵を描く自信も生まれる。
画面の左や上からの見学する友人の描写を写生の誤りと指摘してはいけない。足下の大地の存在はこの年齢にとっては無意識の安全経験。だから「イルカの曲芸」を見て楽しんでいる自分・友人の立ち姿の想像主張には、大地の存在が必要。左の友人の大地は画用紙左側面。向こうの友人の大地は画用紙の上の側面である。この表現は絶対に誤りではない。これらの友人の存在を思い出して描いたものだから。人物描写が写生的ではない。彼らの存在表現があるからこそ、「イルカの曲芸見学」が学校行事であったことの主張が表現出来ている。画面右下の人物はN君自身の無意識の自己主張である。他の人物より大きいのはそのため。
左の作品はN君が六年生のときの「自分の靴」を描かせたもの。靴の置かれた環境が巧みに正確に描写されている。「なじみ深い靴」に対する愛情さえ見る者に感じさせるのは作者が良き思春期になりつつあるからだ。靴の置かれている周囲の写生力の迫力は、低学年の「イルカの曲芸見学」に写生を求めなかったからである。
くりかえす。幼児・低学年期は自分の経験を思い出して描くもの。写生は出来ない。出来ないことを無理強いしたら嫌いになる。進学し知力体力が整ってきたとき、おのずから写生力が身につき、やがて芸術的表現意欲が生まれる。

《ともに全日本こども美術展受賞》

▶【N君 小六年作品】
2018_09_11.jpg

▶【N君 小一年作品】
2018_09_2.jpg

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