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2016-10

コーヒー産地を訪ねて…一枚の写真 vol.89

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“中米 コスタリカ ウエストバレー”
写真と文  安達  和宏

この数年、コスタリカ小規模農園の生産処理技術の革新は目を見張るものがあります。従来の処理方法としては、ナチュラル(皮の付いたまま乾燥)、フリーウォッシュ(皮を剥き果肉=ムシラージを取り除いて水洗後に乾燥)、セミウォッシュ(皮を剥いてムシラージが付いたまま乾燥)とありますが、今日ご紹介するのはこの中のセミウォッシュに分類されるハニープロセスです。これはコスタリカで呼ばれる様になった処理方法で、皮を剥ぎムシラージを残したまま乾燥するというものです。ポイントは、そのムシラージの量を遠心分離機を使い調整し最適と考えらる状態で乾燥工程へと進められるところです。現在ではその分類もブラック、レッド、イエロー、ホワイトハニーとそれぞれムシラージを除去した量(%)等により呼び名も変わったり、工程の途中に密閉容器に入れたり、ムシラージを追加して入れたり、様々な探求が行われています。写真は、そのムシラージを取られて出てきたところですが〜ムシラージの粘液質でまだベトベトした状態です。現地へ足を運び、手で触りこの目で確認しその匂いや音も脳裏焼き付けながら、生産者の情熱の結晶をお届け出来ることに、喜びを感じる今日この頃なのであります。

香茶店〝香り不思議発見〟 Vol.72

秋の七草から、2種の香り:くすり(薬)っと笑って元気に!!
香star 天年堂  稲生宗司

季節の風景にはそれぞれ似合う草花があり、古来それを称して○○の七草と呼んでいた。秋の七草はご存知?山上憶良が詠んだ歌がその由来とされている。

秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば
七種(ななくさ)の花(万葉集・巻八 1537)
萩の花 尾花 葛花 瞿麦(なでしこ)の花 姫部志(をみなへし) また藤袴
朝貌の花(万葉集・巻八 1538)

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1.フジバカマ(藤袴・絶滅危惧種)は、香りの良いことで知られていて、日本人が文化として知っておきたい香り。別名は蘭草、秋蘭、香蘭、など。フジバカマには、ほのかな香りがあり、葉を乾燥させると桜餅に似た香りがするといわれている。生薬名は蘭草といい通経・解熱・鎮痛・浮腫に効果があり、水で煎じ服用するのだそうだ。

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2.クズ(葛)は初秋の頃、赤紫色の花を咲かせ、ブドウの香りに似ている。(清涼飲料のファンタ・グレープ)日本では堤防の土留めに利用されてきた。根から良質のデンプンがとれ、血行不良・風邪・二日酔い・高血圧などへの効能があるとされる。

久留米文学散歩 vol.46

自得とその時代⑧
文/増原 達也

もうこの頃になりますと、東北地方でも「倒幕」ないし「尊皇思想」が浸透しており、これが不作や飢饉の度に「一揆」たなって表面化していたのです。この津軽藩にも寛政2年(1790)頃には当時の尊皇の第一人者で存る高山彦九郎も来ており、その賛同者も徐々に拡がっていた時期でもあったようです。その関係かどうかは判明としませんが、自得が流れ流れて久留米に来た事は事実です。何故ならば当時の久留米は有馬藩で決して尊皇すなわち倒幕派ではなかったのですが「後醍醐天皇」の時代、彼の六男懐良親王(征西将軍の宮)が太宰府(11年在職)に来られて、久留米市の奥の矢部辺りで亡くなられて以降、思想的には尊皇思想が根強くなっていたのです。現在21世紀に至っても、この筑後地区では「天皇直系」の家柄と云う噂は時々耳にする事があります。そんな事も存ってか、この「伝雄上人」もどちらかと云えば「隠れ尊皇派」であったとしても不思議ではありません。ですから自得が役人を殺害して久留米に逃げて来たのも偶然ではなかったのかも知れません。自得が東北で役人を殺し久留米迄来るには相当の年月が必要であったと思われます。ですから身形も乞食同然だったでしょう。それを拾い上げて「堂守」としているのですから、そこには「勤皇」と云う「隠れ糸」が存在していたのかも知れません。この時は当時の「勤皇」第一人者が津軽藩を訪ねて何拾年が経過し、亦本人も「自刃」(寛政5年6月27日)していましたので自得をかかえ易かったとも云えるかも知れません。それに東北の端から九州の中央迄「歩いて来る」間に自得自身が人間的にも相当大きく達観の「粋」に達していたのではないでしょうか。衣装は破れ顔も頭の毛も伸び放題で身には「垢」が積もっており、その臭気たるや通常の人間のものではなかった筈です。但し目だけは曇りのない力の存る目をしていたと思われます。人間の所行や思いは、最初に目に出ると「僧侶」から教えられた事が存ります。
ーつづくー

くるめ食素材探検 vol.36

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生でかじるとカリッと固く、花みたいなのでカリフラワー
・・・かどうかは知りません。カリフラワー編

文/靏久 格(産直や 蔵肆)

「白い宝石」とも言われるカリフラワーは、将来花になる部分を食べる「花菜類」という野菜。仲間にはブロッコリーや緑色のロマネスコ(Romanesco)品種名「カリブロ」等がいます。が、ブロッコリーが緑黄色野菜なのに対し、こちらは淡色野菜に分類されます。
ブロッコリーとちがって、収穫は一本の苗から一個だけ。しかも日焼けして黄色くなってしまうと商品価値がおちるために、周りの葉っぱを折って日傘のようにする作業が必要です。つくるの、結構手間かかるんですよ。お値段高めなのもご納得いただけますでしょうか。
もっとも、色に関しては紫色の「バイオレットクイーン」やオレンジ色の「オレンジブーケ」などカラフルなカリフラワーが店頭に並ぶようになってきました。ゆでると変色しますので、鮮度のいいものを店頭でお見かけの際はお試しあれ。軸の切り口がみずみずしく新しいかどうか、変色していないか、スが入ったように空洞ができていないか、周りの葉の切り口の変色などがチェックポイントです。
日本にきたのは明治初期。イタリア甘藍などと呼ばれていました。淡白な風味なので洋風料理の付け合わせのみならず、和食にも取り入れられたようですが、広く受け入れられるほどではなかったようです。
本格的に普及したのは第二次世界大戦後。進駐軍向けに栽培が行われ、日本での洋食文化の広まりや改良種の輸入、栽培技術の進歩により昭和30年頃から広く普及したとのこと。残念ながらビタミンCや食物繊維、味などで勝るブロッコリーの登場により、栽培量が急激に減ってしまいました。現在では5:1でブロッコリーの生産量が勝っています。ただ、ビタミンCに関しては加熱調理による損失に強いようで、調理後の含有量は同じくらい、とのこと。
ゆでるだけでなく、焼く、蒸す、揚げるといろんなシーンで活躍します。鮮度が良ければ生でも。ゆでても煮くずれしにくいところから、酢漬けやグラタン、ポタージュの素材としても。最近流行りの低炭水化物ダイエットでは、ジャガイモのかわりとして人気があるそうです。へええ。ゆでるときは水に塩(約2%)を加える。酢またはレモン汁を加えると白くゆであがるそうですよ。お試しあれ。軸中央に竹串がすっと刺さるくらいでゆであがりです。

むすんで、ひらいて!! vol.30

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「子育てに参考になる研究」
⑤グリーノウの
「異なった飼育環境」の実験

一般財団法人田中教育研究所
幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

今回は脳科学の分野から生育初期の環境刺激の豊かさは脳の発達に良いというラットによる実験をご紹介します。
離乳したばかりの子ラットを80日間、違った環境で育てるものです。

1つは「隔絶された環境」と呼ばれるもので小さなケージに一匹だけを入れて飼育します。
2つ目は「社会的環境」やや大きめのケージに数匹の子ラットを入れて飼育します。
3つ目は「複雑な環境」第2の社会的環境よりもケージは大きく障害物やおもちゃなど子ラットが興味を引きそうなものが入れられ多くの仲間と共に刺激の豊かな環境で飼育します。
隔絶された環境で飼育されたラットは何もないケージの中で与えられたエサを食べ、排泄し歩き回るだけという単調な刺激の乏しい環境です。
複雑な環境で育ったラットは他の仲間との接触や、おもちゃ・障害物などを探ってみたり多くの刺激を経験して育ちます。

結果はもちろん豊かな環境で飼育されたラットの方が脳の構造的・機能的発達も優れているという事です。
当然、このような実験は直接人間の子どもを用いて出来ない訳で、人間の子どもでの科学的データは出せないのです。
グリーノウの実験は「幼少時の生育環境が脳の構造を決めるのに決定的な役割を果たすことを示した重要な研究である」といわれています。

確かに乳幼児期の生活環境は重要です。
しかしそれを誤って理解すると、頭の良い子にするには特に小さい頃、たくさんの事を学ばせる、覚えさせる、脳を刺激する訓練をする、ということになりかねません。

理化学研究所ヘンシュ貴雄氏は「過激な刺激がもともと刺激に敏感な乳幼児の脳のオーバーロードとなってしまう可能性があり、臨界期に過剰な刺激が加わると脳の発達プログラムが障害される可能性がある」とコメントを出しています。

くれぐれも自然な体験を豊かにする様、心がけられることをおすすめします。

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