Home > Archives > 2013-04

2013-04

久留米文学散歩 夏目漱石編(4)

文/増原 達也

少し順序が逆になりますが、茶屋横から追分に下り、右に行くと一時間か一時間半ほどで、発心公園入口に着きます。小生も漱石が多分歩き始めたであろう時間で茶屋横を出発してみました。途中、一軒寺が在るようですが、若し、これが「禅宗」であったなら、漱石は寄り道をしたかも知れません。

現在は国道、県道、市道等と開発され、道路脇に住居も多く建っています。ですから歩き易いのですが、午前八時前頃は、発心へ向けて歩く人物の目に、耳納連山から顔を出した朝日が飛び込んで来ます。それでも現在は住宅が多く並び、その影を進みましたが、漱石の時代は、家屋は、ほとんどなかったと思われますので、朝日に彼は苦労したのではないでしょうか。それとも山川、追分に下った処から「人力車」を使ったかも知れません。後日、そこ、すなわち追分では一句詠む事になるのですがそれは後の事です。

只不案内な土地柄故、それは当然考えられますが、人力車を利用していれば、後日に

親方と呼びかけられし毛布哉(明治32年)

と謂う句は詠まれていなかったでしょう。

この明治32年の時は耶馬溪に行っての事、日田経由で久留米に帰る途中、日田の峠で大雪に遭い、馬から落ち、吉井に一泊しています。

吹きまくる雪の下なり日田の町(明治32年)

吉井に泊まりて

なつかしむ衾に聞くや馬の鈴(明治32年)

と云う流れになっていますので、この時は、人力車は使っていなかったと思われます。

発心公園では

松をもて囲ひし谷の桜かな(明治30年)

と詠み、外にも筑後路で詠まれただろうと謂う句が遺されています。但し、これらには「承露盤」と謂う付記が在ります。これは、子規に句を送り子規の手元に遺されていたものです。亦、子規が手に入れたかも知れません。

コーヒー産地を訪ねて…一枚の写真 vol.47

“グアテマラ ラ・ベンディシオン農園 Finca La Bendicion”

写真と文  安達和宏
coffee2013041.jpg
2013年3月に訪れたグアテマラのラ・ベンディシオン農園。 昨年はじめて買い付けた農園ですが、とても好評! 農園主は元学校の先生と云う異色の経歴をお持ちです。教師時代は昼と夜の二部制6教科を担当し、よく働いたと奥様は振り返ります。退職後は貯めた小金でコーヒー豆を売買し、その利益で農地を買い農園を広げて行ったそうです。部屋にお邪魔し、お話しをしていても創業者でありながら、スマートに語られるご夫婦の姿はとても好感を持ちます。もちろん今回の買い付けカッピングでも、ベリーやチェリーのフルーツにチョコの甘さを持つ・・・美味しいコーヒーでした。今年のロット、今から入荷が楽しみです!!

香茶店“香り不思議発見” Vol.30

「サクラの錯乱、造幣局にあり」

天年堂  稲生宗司(いのう そうじ)

tennen201304.jpg

花ぐはし 桜の愛で 同愛では 早くは愛でず わが愛づる子等(日本書紀)

これは、桜を詠じた最初の歌で、允恭天皇が愛する衣通姫の濃麗な姿を桜花に例えて「同じ愛するならば、もっと早く愛すればよかったものを」と詠んだもの。

内裏の正殿、紫宸殿の前の「左近の梅」は、桜人気の為に桓武天皇時代に「梅」を「桜」に替えられた。嵯峨天皇時代に「花の宴」が始まり、これが「桜狩り」となって「お花見」という風習になった。

桜は、バラ科サクラ属で、ウメ、モモ、アンズ、スモモの仲間である。4百種以上の品種がある中で、香りの良いものには、「千里香」「駿河台匂」「御座の間匂」「平野匂」「滝香」などがある。

染井吉野は香りがないと言われるが、満開の木の下に立つと、ほのかに香りを感じる。

大河ドラマの「八重桜」は匂いはほとんど感じないという。花見で感じる香りは、酒と焼き鳥などの匂いである。じっくり香りを楽しんだ、允恭天皇が羨ましい。

Home > Archives > 2013-04

Search
Feeds
Meta

Return to page top