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2010-03

これが自分スタイル-読書の合間に生活がある-『几帳面な怠け者』です

jibun-style_4_1.jpg久留米子どもの本を読む会 代表
田原 和子 さん

【PROFILE】たはら かずこ(72歳)
1937年生まれ。幼少期を朝鮮で過ごし8歳から鹿児島県。その後結婚して久留米に住む。1978年『久留米子どもの本を読む会』結成。1980年『久留米子どもの本の学校』を開設。座右の銘は「明日できることは今日はやらない」(工藤直子)。問0942.39.1649
 当紙くるめすたいるの絵本の紹介コーナー&コラム『たのしい本のせかい』の筆者田原和子さん。石橋文化センターに久留米市民図書館が建設される一九七八年頃から「子ども達に読書を」と、読書運動を広めた第一人者だ。
 ままごとをするより本を読むのが好きだった少女時代。結婚しても、家事の合間に読書をするのではなく、読書の合間に家事をしたという。
 「『几帳面な怠け者』(作・ねじめ正一)という本がありますが、それはまさに私です」
 また、田原さんは自分のことを『本の探検家』とも言って笑う。
「私の場合は面白い本を見つけるのが好きなんです。こんな効果がありますよではなく、こんな面白い本がありますよと皆に教えてやりたいんです」
jibun-style_4_2.jpg 当時、久留米市民図書館開館の九月に先立って四月、『久留米子どもの本を読む会』を立ち上げた。
 「子ども達に読み聞かせをするにあたって、どういう内容の本があるのか知りたい。児童書の勉強をしましょう」
 市民に声を掛け、当時は中央公民館で読書会を開いた。
 「本を深く知っていると、子ども達に読んでやる時に伝え方が違ってくるんです」
 一九八〇年には同会が主催する『久留米子どもの本の学校』を開設。定期的にいろんな絵本作家を招いて聴講し、児童書や絵本について大人が勉強する場を設けた。今も市内だけではなく柳川、佐賀、筑後などから受講者は多い。
 「読書はしつけや教育のために使うものという考えが強かった時代でした。絵本はこんなに楽しいものよ、もっと気楽に楽しんでいいのよというのをとにかく伝えたかったですね。講演の作家の方々には、子ども達が今どういう環境にあるのかという投げかけをしてもらっています」

読み聞かせの魅力は
「楽しかったね」の共有

 テレビ、ビデオ、ゲーム、携帯、パソコン……子ども達を取り巻く環境はメディアで埋め尽くされている昨今。コミュニケーションが下手な子ども、暴力的な子どもが増えていると
いわれる時代だ。
 「『読み聞かせをしなさい』と、誰かが声を大にして教えてあげないと……。お母さんは忙しい、お父さんはかまってくれない、となるとテレビやビデオにいってしまう。映像は一方通行です。感情の交流ができません。そのためか、笑わない子が増えています。読み聞かせをしていると、子どもが言葉を返してくるようになります。本を読んでそれで終わりではなく、ここが面白いねと思った時に、その『面白いね』を受け止めてくれる誰かがいるというのが大事なんです。一つの本を通して『あー楽しかったね』というそんな共有が大切です」
 今の時代だからこそ読み聞かせが必要だと田原さんは話す。そして、それはしつけや教育ではなく楽しむことだと。
 「『早くしなさい』『……しちゃだめ』そんな親の言葉は、発する方も緊張した声です。読み聞かせの時の親の一番いい声、優しい声を子どもに記憶として残してあげましょうよ。ぜひお父さん達にも読んでもらいたいものです。男の声で読むと楽しくなる本がいっぱいあります。それに、母親ばかりだと女性の感覚で本を選んで偏りがちだけれど、父親は女性が選ばないようなジャンルや、遊びを大事にした本を選びます」
 本の魅力は?「自分の知らない世界を知ることができるでしょ」と、話す。その話はいつの間にか子育てへと繋がった。
 「今日本の子どもたちに、もっと冒険しなさいと言っています。子どもの時から冒険させなきゃ。多くを望まなければ失敗しても何とかなるものです。どんな考え方で子育てをしていけばいいか、それは読書とかけ離れているようで繋がっているんです。絵本を読んで育てた子どもは自立していける力を持っています。例えば、家出をする本を読んだことのある子どもは、親に怒られてシュンとするばかりではなく、家出をしてこういう世界もあるんだということを知っているので気持ちが解消できます。いろんな考え方、生き方をする人がいるんだと知っていると、自分がその場に当たった時に予想ができます。自分の経験だけで判断しちゃうと、世の中は暗い狭いものになるかもですね。小さい時に本に触れることは、行き詰まった時の風穴を開けるきっかけになりますよ。本によって自分の世界をつくり上げていけるし、知らない世界を知ることで、気持ちが広い世界へ広がって行くものです。何より子ども達には、面白い本とたくさん出会って、もしかして、人生とは楽しいものかもしれないと、未来に希望を持って欲しいのです」
 それらは、自ら命を絶つ子どもが多い現代に響いた言葉だった。

文/森 志穂
写真/山口 拓朗

銀のすぷーんの 筑後平野 旬だよりvol.32石橋文化センターコラボスウィーツ

shundayori_4_1.jpg「さくら・さくら」

 石橋文化センターと銀のすぷーんコラボスウィーツ。第1弾「白梅」は、うめフェアで。第2弾くるめ椿ケーキ「正義(まさよし)」は、先日のツバキフェアでも大好評でした。つづく第3弾として開発されたのがこの「さくら・さくら」。米粉をつかったふんわりの桜ムースに、小豆をしのばせた抹茶のムースを閉じこめ、目からも春を感じるケーキです。桜のはかなさを、そっと閉じ込めたようなこのケーキは期間限定。石橋文化センター園内の楽水亭と銀のすぷーん久留米本店のみの限定販売です。みじかい春を楽しんでください。

価格400円(税込)

shundayori_4_hakubai.jpg  白梅

shundayori_4_masayoshi.jpg  正義

取材協力/銀のすぷーん

落語スズメ 第五十二回 「圓生争奪戦!」 

松田 一成

三遊亭の大名跡『圓生』を誰が継ぐかと新聞、テレビこぞって報道していたのでご覧になられた方も多いだろう。ことの起こりは、例の『涙の圓楽さん』こと、その圓生一門総領弟子、五代目三遊亭圓楽発言。生前圓楽師が突然『圓楽は楽太郎に、圓生は鳳楽に継がせる』と。実はこの『圓生』、その名跡はだれにも継がせないとの覚え書きが5人の関係者(生きてらっしゃる方はお二人)のなかにありまして‥そのお一人が当の圓楽師。ええっっ、自分で決めておいて!キチンとしてお隠れあそべばよかったのですが、そのまんま。圓生は自分の総領弟子(圓生からすると孫弟子)鳳楽に継がせるとの話が一人歩き。とまあ、その話も圓楽一門の中では既成事実となっていたのですが、六代目圓生三十三回忌を前に、我慢ならぬと、六代目に一番かわいがられていた七番弟子、円丈師が参戦。かいつまむとこんな流れ。三遊亭鳳楽、ご存知ですか?実は鳳楽師、数年前まで八女の酒蔵で毎年落語会を開いてたのですよ。様子良さは一門きって、正統古典落語きっちりこなす本格派。三遊亭円丈、覚えていますか?縁の太い厚底の眼鏡をかけた顔の長い男。朽葉色の羽織にはなんとグリコのワッペン!ドッグフードを主食とし、名古屋弁をたくみに操る、どんな噺家とも違うかたち。新作の旗手として現在までの活躍はマニアならずとも世に多少知られているかと思うのですが、はて古典バリバリの三遊派からすると、少々違和感が拭えませんが…。それは円丈師もわかっていたのでしょう、どちらが圓生の名を継ぐのが相応しいか、お客様にきめてもらおうと。そりゃ、盛り上がります。歴史的瞬間に立ち会えるかもしれない、当日、会場となった浅草東洋館は大入り満員。鳳楽『妾馬』、円丈『居残り』と、どちらも圓生ネタで勝負。結果は……
 覚え書きに名を連ねた落語プロデューサー京須偕充氏がうまい。『お客を巻き込んだイベントとしては面白い。でも、候補の2人が60歳代では、とうがたった感じ』。夏にもう一度やるそうです。

追伸
第44回琥珀亭オトナ寄席『立川生志』!4月24日(土)午後7時開演
当日重大発表有り!
琥珀亭/0942・38・0570

ホームページチェック!
http://www.kumin.ne.jp/cofacoo/

住まいば考えよっ隊 Vol.40 住宅版エコポイント

http://blog.kurumenokenchikusi.com/

sumaiba_4.jpg国は、平成21年12月8日に環境に配慮した住宅の新築やリフォームにポイントを発行する
「住宅版エコポイント制度」の発行。エコポイント数やエコリフォームの対象となる工事の詳細、ポイント発行の申請期限などを決定し、3月8日から受付を始めました。 
 住宅版エコポイントは、この制度を家電だけでなく住宅購入向けに政府が創設したもので、エコ住宅の新築やエコリフォームをした場合に申請をすると、様々な商品やサービスと交換ができるエコポイントを取得できるというものです。こちらの制度が導入されたことで、住環境省エネによる地球温暖化対策となる上、さらには、特に昨年から低迷している住宅産業や住宅関連企業にとって、着工戸数の増加やリフォーム件数の増加につながる事が期待されるところでしょう。
 発行エコポイント数は、新築では1戸30万ポイント(1ポイント1円相当)。リフォームでは窓のsumaiba_4_picture.jpg断熱1カ所が最大1万8000ポイント、外壁断熱が1戸10万ポイント、屋根・天井の断熱が1戸3万ポイント、床断熱が1戸5万ポイント、バリアフリー改修が1戸最大5万ポイントで、リフォーム1戸で最大30万ポイントを限度としています。消費者にとっても、より暮らしやすい住まいにリフォームしたり、省エネ対策の整った住宅の購入がしやすくなり、省エネでの上手な節約によって家計的にも環境的にもメリットとなりそうです。
ポイント発行の申請期限
エコリフォーム 平成23年3月31日
新築 平成23年6月30日(一戸建て)
   平成23年12月31日(共同住宅等※)
※ただし、階数が11以上の共同住宅等に
 ついては平成24年12月31日まで

「住まいば考えよっ隊」
山田 嘉木

ラーメン今昔物語 129「感謝とは?」 

ラーメン屋のHK

 先日、ある食べ物屋の前を通りかかったら、そのお店の外壁に大きく「ありがとう」と書かれていました。僕はすごいなと思いました。そこまで「ありがとう」という感謝の言葉を大書きして店外に宣言しているというのは、その店の社員からパート・アルバイトに至るまで、よほどお客様への感謝の心を持たせる教育が徹底しているのでしょう。 僕はまだその店に入ったことはありませんので、その真偽はわかりませんが・・・。
 世間では、感謝感謝とよく耳にします。ところが真の意味での「感謝」というのは、なかなか難しいものです。僕の店でも「ありがとうございます」という基本用語は徹底させていますが、はたして従業員全員が本当に感謝の心を以てお客様にそれを伝えているのか?心のないロボットが言っているのではないか?まだまだ僕には自信がありませんし、まして店の壁に「ありがとう」の大書きなど、とんでもありません。
 しかし僕は従業員にことあるごとに言うことにしています。「給料は会社からもらっているのではない。まして社長からもらっているのでもない。お客様から頂いているのです。それを忘れてはいけません」と。
 また「従業員の皆さんは『働いてやってる』ではなく『働かせて頂いている』という心で働き、管理職は、従業員の皆さんに対し『働かせてやってる』ではなく『働いて頂いている』という心を常に持って下さい」ということも言い続けています。
 互いに感謝の心があれば信頼関係が生まれ、労使の争いなど起こり得ません。
 さて、あらためて「ありがとう」という言葉について、一風堂の社長・河原さんはこう言っています。「親に『ありがとう』を言えない者が、お客様に心からの『ありがとう』を言えるはずがない」と。同感です。
 感謝の心のない「ありがとう」が相手に伝わる訳がありません。そう、「ありがとう」とは、「言う」のではなく「伝える」ことなのですね。
 ところで読者の皆様、毎回僕のこんな駄文にお付き合い頂き、本当にありがとうございます。
 伝わったかなぁ・・・。
(2010年4月)

◆バックナンバー
http://www.taiho.net

B級グルメの聖地くるめ 「We Love YAKITORI」 

久留米豚骨カルビっ隊!
事務局長
豆津橋 渡

website  http://b-g-q.net/    
e-mail  galbi@b-g-q.net

♪昨日の帰りは午前二時
うつろな顔でタイムカード
待ってくれない締め切り
書類捜して半日
うかぬ気持ちで5時まで
ウコンドリンクがやっと効いてきた
法被姿のあの娘(コ)が
煙の向こうで手招き

*1)
Every day !
Every  time!
I Love  YA・KI・TO・RI
バラに砂ズリ・トリ皮、
レバーはタレ焼き
(すいません 僕だけ塩焼きで)

家の晩飯キャンセル
気がつきゃ足は文化街
ジョッキの泡の先には
煙でくすんだ天井
社長の顔は忘れて
部下の失敗も忘れる
豚足が焼けるころには
(痛風やら怖なかバイ)
お代わり二杯目
発泡酒(プリン体ゼロだもーん)

*2)
Every day !
Every  time!
We Love  KU・RU・ME
ヘルツ・ダルムにセンポコ キャベツは食べ放題!(おかわりお願いします)

夕暮れどきのメールは、
いつもはつれないあの娘さ
「隣の席を空けててね」
人生、生きててよかった(ヤッター!)
両手で持ったジョッキの
赤いネールにソワソワ
彼女が耳元でささやく
「それじゃ、お店で待ってるわ。」
・・・・・えっ?それって・・・同伴ってこと?!

*1) *2) repeat

Every day !
Every  time!
I Love YA・KI・TO・RI
さがり、ナンコツ、しそ巻き
たまにはトマト巻き
Every day !
Every  time!
We Love  KU・RU・ME
つくね、銀杏、手羽先 一味はたっぷり

*1) *2) repeat  「ご・ち・そ・う・さ・ま・ー」

 久留米のE♭バンドというアマチュアバンドが、昨年の9月の久留米やきとり日本一フェスタ会場に集まった際、「よっし!やきとりソングを作ろう!」と、その日の夜に楽器を持って集合し、ハイテンションのまま一晩でレコーディングしてしまったという銘
(迷?)曲「We Love YAKITORI」。軽快なROCKナンバーです。YouTubeにアップしておりますので、検索すればご覧いただけます! 
 ちなみにボーカル担当は不肖、この豆津橋渡でございます。イベント等で呼んでいただければ、喜んで参上仕ります!

「楽家事」ってECOかも♪ vol.16 魚焼きグリル(2)

さと子ママ(日々の生活や育児をシンプルにラク~に楽しむ1児の母)

 先月号でガスコンロの下にある魚焼きグリルについて書きました。それを読んでくれた友達が「焦がしちゃうのよねぇ~…」と言ったことに対し、「タイマー使っている?」と聞き返してみたところ、使ってなかった様子。
rakukaji_4.jpg そう!オーブントースターにタイマーがあるように魚焼きグリルにもタイマーが必要なのです。焼ける前に焦げそうなときはアルミホイルをかぶせたり、それでも焦がしてしまったらキッチンバサミの登場!焦がした部分をキッチンバサミでカットします。私の分は、焦がしても食べる前に箸で除けちゃいます(笑)魚焼きグリルはアルミホイルも必需品で、アルミホイルの上にオーブンシート(クッキングシート)で包んでアルミホイルで固定すると蒸し焼き調理ができ、洗い物が出ないこともあります。(アルミホイルは汚れないようにして使い回します)片付けが面倒な時は、蒸し焼きの調理をします。油が多い肉や魚は、直火で手早くカリッと美味しく食べたいって思っちゃいますが!焼いた後の受け皿を見るとギョッ!!とするくらい油が出ていることがあります。油が落ちそうな時は火をつける前に、「水なし」の場合は受け皿に重曹を振り入れます。調理が終った後ウエス(ボロ布)でゴミ箱へ。臭いを抑えられ重曹が油を吸ってくれて後片付けが簡単ですヨ♪「水あり」の場合は片栗粉を使う方法もありますが、片栗粉がもったいないという方にはこの方法もアリかもしれませんネ♪(水の中に重曹を入れ入れますが、片栗粉を使ったときみたいに固まりません)揚げ物は高カロリーで手間もかかるので私はあまりしませんが、グリルを使って簡単でヘルシーな「揚げ物もどき」を作ります。卵・小麦粉・水をなめらかになるまで混ぜ、パン粉の代わりに油をまぶしたパン粉をつけてグリルで焼くだけ。強い火力でパン粉がカリッとなるから美味しさも軍配が上がり少ない油でヘルシーに仕上がりますヨ♪正直言って油で揚げた方が見た目は好きかな (苦笑)
たい焼きの温め直し:指先でパッパッと水をかける程度しめらせ、片面焼きなら2分、返して一分焼く。両面焼きなら2~3分焼く。サックとした食感になり美味!

スパイスな食育vol.41 「くるめ椿カレー」

スパイスハウス吉山  吉山 武子
TEL.0942-34-4327

 一雨ごとに暖かくなり、我が家のリトルガーデンのハーブ達もあちこち顔を出し始めました。
 3月20日~22日、久留米の地で国際ツバキ会議(世界のツバキ愛好家の研究発表・情報交換)が、諸外国と日本全国(35市町)から参加される皆様による一大イベントが開催されました。私はそれを記念しまして椿をイメージした「くるめ椿カレー」を考案し、発表しました。スローフード協会筑後平野の会員として毎月の例会に出席し、椿フェアについて会議がなされていましたので、漠然とではありましたが、吉山のオリジナルのスパイス(チリコンカンmix粉)で椿のイメージで商品を作れないものかと思案し、色々と構想を練り、数人の方々に試食していただき、ご意見を伺いました。皆さん“美味しい!!”“発想に意外性があり、おもしろい”と励ましの言葉もいただき、自信もつき、各新聞社(4社)に御願いをしました。お忙しいなかに心よく取材をいただき記事掲載となりまspice_image.jpgした。読者の皆様からも電話があり、頑張ってみようと思いました。商品開発のポイントはまず“イメージにぴったりのネーミング”。インパクトがあり、何よりも見た目が楽しく食欲をそそり、おいしくて、健康的でなくてはいけません。そしてそのメニューを家庭のお母さんが作ってくれたら最高です。この『くるめ椿カレー』が街の活力源になることを心から願っています。
 また、この国際ツバキ会議に尽力をなさいました草野町の久冨舜介氏と奥様(幸恵さま)へ感謝いたします。お疲れさまでした!!

ナイスシニアになろう!vol.82「地域の縁側」

特別医療法人 理事 吉永 美佐子
久留米市日吉町115
電話:0942-35-2725/FAX:0942-31-1318

先週末は、タウンモビリティのボランティア研修を兼ねて、熊本市健軍町にある「健軍くらしささえ愛工房」を視察して来ました。熊本県が積極的に推進している地域の縁側事業の一つです。
 地域の縁側?と思われる方も多いと思います。昔日本家屋には必ずと言っていいほど縁側がありました。縁側は靴を脱がずにちょっと腰掛けて、話をする場として地域の交流の場でもありました。それが住宅の西洋化に伴い、マンションのようにセキュリティは万全ですが、気軽に人と人が触れ合うことが出来ない環境へと変化…。最近よく言われる「無縁社会」、隣の人の事もよく知らない孤独死やDV、閉じこもりの若者や育児ノイローゼなどの社会現象を考えると、地域でのちょっとした交流が減った事がこうした現象を引き起こしているのではないかと思われます。
 もう一度地域を結ぶために、縁側のような交流場所…高齢者も障害者も子どもたちも皆が集まれる場所を作る、そんな取り組みが地域の縁側事業です。
 「健軍くらしささえ愛工房」は、木作りの明るい建物で高齢者・障害者のデイサービスと子どもの預かりと、障害者が運営する喫茶とが一つの建物に共存していて、久留米にもこんな施設がほしいな、と思いながら帰ってきました。

これが自分スタイル「花ありて人生は楽し きみありて人生は楽し」

日本ツバキ協会 久留米支部長
久留米つばき研究会 会長
久冨  舜介  さん

jibun-style3.jpg【PROFILE】ひさとみ  しゅんすけ(73歳)
1937年生まれ。久留米市草野町出身、在住。1960年、幸恵さんと結婚。1965年~ミストハウスの普及により本格的に生産販売に携わる。趣味は海外旅行(南米で椿に出会った旅行は感激だった)

 日本古来から愛されている椿の花。日本ばかりか一八三〇年シーボルトが広めた椿「正義」の美しさは、今や世界各地に広まっている。世界の愛好家が研究発表や情報交換を行なう国際ツバキ会議が、世界二十八カ国で二年に一度開かれており、今年は三月二十日~二十四日久留米にて開催。海外から約二百名、全国三十五市町から約五百名の人々が来訪する。合わせて三月二十日~二十二日、市民交流事業として石橋文化センターを中心に久留米つばきフェアが開催される。
 ツバキ苗生産日本一を誇る久留米には、樹齢三百年を超える古木が今も花を咲かせており、特に東部の耳納北麓一帯は苗の有名な産地。三月二十一日~二十二日、草野町では耳納北麓草野つばき祭りが開催され、山辺文化館では三月二日~三十日、つばき展が開催される。
 草野町で五百以上の品種を生産販売している久冨舜介さん。「久留米の民家には椿が庭に咲いている家が多くあり、椿文化を育てる地域風土があります。特に草野には古木がたくさん残っているのでここから椿文化を発信したい」と、話す。
 実生をして新種が育つのはその中のごくわずか。接木をして花を咲かせるまでに四~五年かかり、売り出すまでには十年かかるという。次々と新品種を生み出し、我が子のように椿を育てる久冨さんは、「椿を育てるのは子育てと一緒たい」と、笑う。
 「十年経ってやっと、よか子に育つかどうかがわかります。新品種を生み出しても認められるまで何年もかかります。全国行く先々で椿を見かけると、俺の育てた品種だなとすぐわかりますよ。双子でも親は区別ができるのと同じたい」
 高校時代から、家にはない椿をカタログで取り寄せるほど椿に関心があった久冨氏。一九五八年、県の農業改良普及所の呼掛けがあって椿の苗づくりを試みることにした。ある時、それはまだカラーページが珍しい時代、生け花・安達流の家元が何種類もの椿が載ったカラー写真を見せてくれた。
 「こんなに種類があったのか!と、衝撃的でした。花色だけでなく、八重咲、唐子咲、しぼり咲、大輪、小輪と花形が一つ一つ違う。椿ほどいろいろな形や色のあるものはないと思いました。当時、その中でも大きく派手な唐子咲が最も美しいと思ったんです。その時から、俺は椿をやろうと決心しました。唐子咲は思い出の花ですよ」
 そう言って、久冨氏は命の次に大事だという琥珀色に焼けたその写真本の表紙を開いてみせる。
 この決心の時、久冨家にすでに嫁いでいた妻の幸恵さん。当時をこう振り返る。
 「台風の時も、夫は椿の仕入れに行っていて不在でした。珍しい椿があったら、何はさておき見に行っていましたから。初めて見る椿をみると、きれいな女の人に会ったのより嬉しいと言っていましたよ」
 夫婦共に椿を育て販売していく中、幸恵さんは旅先等で椿の絵のグッズを目にすると買わずにはいられないという。器、皿、タオル、暖簾、一輪さし、扇子……彼女もまた椿の虜だった。
jibun-style2.jpg 「二人で集めたコレクションの数はものすごい。特に私は絵画集めが趣味です。芸術的な絵よりも、実物に近い描き方をしている絵の方が好きです。椿は花形が良くてしっかりまとまった花。その特徴をうまく表した絵に惹かれますね」
 久冨氏は幸恵さんの顔を見ながら、嬉しそうに話す。椿コレクションの数、ハウスに広がった五百種もの椿の苗は、二人で歩んできた証でもあった。

時代を開き、国境を越える花 

 久留米つばきフェアでは、これらの久冨家の椿コレクションが、石橋美術館下の一室に展示される三百種の椿の切花、百鉢ほどの鉢物が市民ギャラリーを賑わす。期間中、巡回バスも運行し、久冨家のハウス、草野町に咲く古木、久留米つばき園(久冨氏が管理部会長)も見学コースとなっている。
 「ぜひ足を運んで、椿の多彩さ良さを感じてもらいたいです。まずは花に惚れてもらいたい。美人も見ないとわからんでしょ」と、久冨氏。
 「椿は大輪は賑やかな場に晴れ、小輪は小さい器に挿しても美しい。一輪だけ挿しても様になる花が椿なんです。茶席に生けるような一重の小輪も質素な美しさがあり、私は好きです」と、幸恵さん。
 さらに、久冨氏は次の時代を見つめる。
 「うちに来れば交配用花粉や品種苗を分けることができます。人気品種も時代によって波がありますが、しばらく育てていなかったという品種もここに来ればちゃんとあります。次の時代のためにぜひ活用してほしい」
 この三月、日本全国、世界各国の多くの人の心に久留米の椿のつぼみが宿るに違いない。今回、久留米に海外からのお客様がいかに集まることになろうとも久冨氏はこう語る。
 「花を見るのに言葉はいらんとたい」

文/森 志穂
写真/山口 拓朗

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