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むすんで、ひらいて!! Archive

むすんで、ひらいて!! vol.59

「高知能児ってどんな子?」
一般財団法人田中教育研究所
幼児心理カウンセラー  野田 鏡子
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知能検査(発達診断)を教育に取り入れて34年、いろいろな事が見えてきました。
検査方法は個別式田中ビネー法、子どもと一対一で向き合う質問形式です。

幼児期は知能も成長期にあるため指数も不安定ですが、小学校高学年や中学生になるとほぼ正確な指数が出ます。
全国平均を100として算出し、高知能児は140以上の指数を示します。34年実施して20名もいないくらいです。
そんな子たちの検査をすると「どうしてこんなにきちんと考えられるのだろう」と感動します。最高指数は178という子がいました。東大でも稀だそうです。感覚・知覚・認知・思考・記憶・数量・図形・言語の発達が全てバランス良く発達していて、集中力・持続力もなければ高い指数にはなりません。

では、どのようにすれば高知能児は育つのか。
私の知る限り、ほとんどの高知能児のご両親は、子どもの意思を尊重し、子どもの自発的な発達を見守る姿勢で養育されていました。
遊びなどの日常生活の中で子どもが能動的にチャレンジする経験・体験を大切にし、子どもの世界・興味の幅、意欲をしっかり育てていました。

現代は、習い事を多くすると賢い子が育つという風潮にあるようですが、何かを習い「覚える」ということは記憶の部分だけの刺激でしかなく、本来の知能向上にはなっておりません。

本当に賢い子を育てるには、自然の生活の中で、子どもに「おや?」と思わせたり「どうしてかな?」「どっちかな?」「どうしよう」「おかしいな」と思わせたりしながら知的探求心を育てることがとても大切だと、私は感じております。

むすんで、ひらいて!! vol.58

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「グレーゾーンの子ども」について
一般財団法人田中教育研究所
幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

先日、ある情報誌より「グレーゾーンの子ども」についての質問がありました。
今、非常に多いと言われる「グレーゾーン」。では、一体「グレーゾーン」とは何なのでしょうか。

まず、人の発達には「身体能力」「知的能力」「情緒の発達」があります。
「身体能力」は、体の発達ですね。次の「知的能力」は知的な発達で、これは発達診断・知能検査による発達で判定されます。全国平均を100として、IQ70以下を知的障害、70~80くらいまでを「グレーゾーン」、80以上を健常としています。しかし、(私も、この知能検査を実施しているのですが)幼児の場合、検査時の気分や慣れない環境などによって正確な指数が出ないことや、検査では計れない部分もあり、結果の指数だけで判断するのは危険なので注意が必要です。
最後は「情緒発達」です。情緒というのは感情面のさまざまな機能です。喜び、悲しみ、嫉妬心、競争心、等々。これは、通常、1~2歳頃に急速に発達し、3歳頃には、ほぼ完成すると言われています。そして、今、非常に多いのが、この情緒未発達の子どもです。

生まれつきまわりからの刺激を受け止めにくい子もいますし、生後の環境によって情緒が発達しそびれている子もいます。出来るだけ早く周りが気づき、極力、子どもと関わり、通常の発達の波に乗せてあげるよう対処することが大切です(テレビ・DVD・スマホ・ゲーム・プリントでの教育は対話不足になってしまい、あまり良くないです)。

子どもは日々成長しています。「グレーゾーン」は育て方次第で必ず健常な発達になると、私は確信しています。お子さんが心豊かに育つよう、体験を重視してたくさん関わってあげて下さい。

むすんで、ひらいて!! vol.57

「抱きしめてあげて」

‐育てなおしの心育て‐ という本を読んで

一般財団法人田中教育研究所

幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

今回は子育てをするお父さん、お母さん、また、幼児の教育に関わる方々に是非読んでいただきたい本をご紹介したいと思います。

さまざまな育児雑誌の情報、育児法、教育法が氾濫する中、何を信じて育てれば良いのか、皆悩み試行錯誤しながら育てています。

全て子どもが将来幸せな生活が出来るように願っての親心なのです。

絶対に正しいというものがあれば皆そう育てるのでしょうが、それが20年、30年経って大人になり、社会に出ていろいろなかたちで結果が出てきます。どう育てればいいか悩むのは当然です。

今回、ご紹介する渡辺久子先生は、児童・乳幼児精神医学専門の医師で、私は講座を受け、本を読ませていただき感銘を受けました。

先生は「幼いとき どれだけ温かく明るい気分に包まれ、伸びやかに自分の要求を出し、それを受けとめてもらえたかによって人生や自分に対する基本的な信頼感や意欲が培われていくのです。」という事を書いておられました。

時代の変化により子育てのあり方が変化し、一番大切にしなければいけない「心を育てる」ことが欠けているように私も感じておりました。

「抱きしめてあげて」の他に「しあわせ脳を育てる(6歳までの子育て)」「思春期の子のこころがわからなくなったときに読む本」などがあります。

子育ての参考に一度読まれてみるのも良いかもしれません。

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むすんで、ひらいて!! vol.56

「健康な家族の中で子どもを育てる」
一般財団法人田中教育研究所
幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

子どもを育てるうえで最も大切なことは、健康な家族を作ることだそうです。
どういう環境の中で生きてきたかということによってそれぞれ違ってきます。
自分がどのような親子関係でどのように養育されてきたかが全ての人の人間関係の基盤になるというわけです。

例えば、対人関係を苦痛に感じる人は、親が子供に注意する・叱る・しつける等いつも支配と服従という人間関係の中で育ったことが多く、逆に、意見の違いということがあっても、本質的には他の人と自分は対等という家庭内の人間関係で育った人は非常に協調的で安心して人間関係が持てます。

このようなことで人間関係を学んでいくわけです。

親が子どもをしかりつける時に大切なことは『してもいいこと、悪いことをただくりかえし伝えること』その分別をいつから子どもが実行できるのかは、子供に任せてゆっくり待ってあげる。こうゆう姿勢が子どもの中に自律性を育てるのです。基盤はお父さん、お母さんです。ちょっと心がけて素敵な家族を作っていってください。

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むすんで、ひらいて!! vol.55

「幼児心理カウンセラーについて」
一般財団法人田中教育研究所
幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

幼児心理カウンセラーとして2014年から毎月コラムを掲載させていただき55回目となりました。これまで、私が幼児教育者として学んだこと、経験して来た事を思いのままに書いて来ましたが、参考になっているでしょうか。

今回は、そんな私の幼児心理カウンセラーという資格が、どういったものなのかを少しご説明したいと思います。

この資格は、財団法人 田中教育研究所の幼児教育者を対象としたもので、2007年より資格の認定制度が開始されました。

子どもの発達上で問題が起こったとき、それをどう解決していったらいいか、発達を促進するためにはどんな働きかけが必要か、専門的な技法と知識によって発達を促す事が目的です。

幼児は周りの状況が変化すると、発達上問題になっている部分が嘘のように変わっていくことがよくあります。特に、2・3歳までの早期発見、早期指導は効果的です。

また、田中教育研究所は、終戦間もない1948年に設立され、日本で最も古い歴史を持つ研究機関でもあります。個別式知能検査(田中ビネー式知能検査)は、現在でも医療・教育・福祉などさまざまな分野で活用されている日本を代表する検査法です。

子どもは常に変化し、伸びようとしています。伸びようとしている芽を見つけ手助けをしてあげる事が幼児心理カウンセラーの役目だと思っています。

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むすんで、ひらいて!! vol.54

「長年、子どもの指導を

して来て思うこと」

⑦心はちゃんと育っていますか?

一般財団法人田中教育研究所

幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

「昔と今の子育ては違っていますか?」という質問をよくされます。思えば、今のお父さん・お母さん方が産まれる頃から知能育成の教室をしているのですが、昔と今とではかなり違うように思います。

私が一番に思うのは、あまりにも幼い頃から知識を教える事に重点を置いた子育てになっているということです。

「文字を教える」「数字を教える」「計算、漢字、アルファベット」と次々に覚えさせることが賢い子どもを育てることと思っていらっしゃる方が多いようです。しかし、それは全く違うと私は思っています。

まず、幼児期に親として子どもにしなければいけないことは、人として生きていく上での人間形成。「これはしていいこと」「してはいけないこと」の判断が出来るように育てていくことです。

小学校に入って、先生の話を聞けない、友達とうまく付き合えない等々、さまざまな事が問題になっています。子どもと向き合って話し、ひとつひとつ教えていくことが大切です。

お友達が車で遊んでいて、突然、横から取ってしまいケンカになる。そういう事は良くあります。「だめよ!」だけでなく、「取られたら悲しいよね、ちょっと貸してと言ってみたら?」と声掛けをするだけで、子どもは素直に受け入れます。

100%完璧な教育はできませんが、親がちょっと心掛けるだけで、随分違いますよ。我が子が大人になった時の事を想像して、人に愛される子に育てることが大切です。

文字や数や知識は、後からでも十分覚えます。心配しなくても良いのです。

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むすんで、ひらいて!! vol.53

「長年、子どもの指導を

して来て思うこと」

⑥子どもは自信を持たせることで伸びていきます。

一般財団法人田中教育研究所

幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

3年前、台湾から発達診断(田中ビネー知能テスト個別式)を受けたいと来室された方がいらっしゃいました。

このテストは、個別で1歳から大人まで実施出来るもので、非常に正確にその子の発達がわかります。

台湾からこられた方は、小学校3年生の男の子、学校ではよく注意を受け叱られることが多く、保護者の方も心配し受けに来られました。

9歳の彼は、子どもの部分から13歳までの問題をほぼ全問合格し、私も30年以上この検査をしていてこれ程きちんと答えられる子どもは初めてでした。非常に高い知能です。

その検査結果を学校の方にも提供され、先生の子どもに対しての見方も変わったという連絡がありました。

その時、私は「型にはめないで、好きなことをのびのびとされていかれると必ず伸びていきます。」ということを伝えました。

あれから数検に興味を持ち、先日2級に合格し、現在は高3の数Ⅲを学んで六年生のうちに準一級を目標としているそうです。また成人級の知能テストも受けたいということでした。

小学生時代、子どもは大人に対して不信感を持ち、反抗的な態度になるものです。どんなに反抗的な言葉や態度をとっても暖かく包む愛情で接してあげれば、必ずそれに応えてくれるものです。

子どもは非常に敏感に人の愛情を感じます。ただ叱っても効果はないとつくづく思います。

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むすんで、ひらいて!! vol.52

「長年、子どもの指導を
して来て思うこと」
wakaba2018_09.jpg⑤叱れば叱るほど、育てにくい子どもに
なるような気がします。
一般財団法人田中教育研究所
幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

先日もスーパーで、思いっきり大声で子どもを叱っているお母さんを見かけました。
叱っている当の本人のお母さんは、もう全く周りが見えていません。客観的に自分の姿が見れなくなっていました。とても大きな怒鳴り声でした。「何度言ったらわかるの!」「いいかげんにしなさい」「ダメ!」しばらくするとまた怒鳴っていました。
子育ては大変です。思い通りになりません。疲れます、イライラします、その気持ちはよくわかります。自分の感情を抑えることはなかなか難しいです。しかし、それが子どもを育てる試練なのかもしれません。
小さい子どもほど、動作も行動も全てがゆっくりですし、手先の神経の発達もまだ十分ではないので、お茶をこぼすことも、物を落として壊すこともあります。して良い事と悪い事の判断も出来ません。スーパーでむやみに物を触ってはいけないということも知らないのです。
少しずつ教えられ、経験して覚えていくしかないのです。
ひとりの人間を育てる基盤は幼児期に作られると言われています。「……しなさい」と命令的な言い方をちょっと変えて、「……してみようか」「……できるかな?」と言い換えてみて下さい。子どもはとても素直にお母さんの言うことを聞くようになります。
子どもは、優しくいつも自分を守ってくれるお母さんが大好きです。思う存分甘えられるお母さんでいいのです。甘えが満ち足りると心は安定し、悪い事はあまりしません。
自分は、家族から守られ、信頼され、愛されているという実感を持つことによって、外に向かって成長していくものです。ちょっと心掛けてみて下さい。

むすんで、ひらいて!! vol.51

「こんな教育もあります」
シュタイナー教育について

一般財団法人田中教育研究所
幼児心理カウンセラー  野田 鏡子
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先日、あるお母さんからこのような悩みを聞きました。「私は子どもを賢く育てる為に、小さな頃から、お金や時間をかけてきました。しかし、小学校に入ると何でも出来る子がたくさんいました…」我が子が一番だと思う気持ちは誰にでもあるのではないでしょうか。
小学校に入ると、テストの点数が出されたり評価があったりで、つい親もそこで判断してしまいがちです。

モンテッソーリ教育と並んで世界で実施されているものにシュタイナー教育というものがあります。今回はその教育について少しお話します。
シュタイナー教育では、子どもが生まれてから大人になるまでの約20年間を、三つの「7年期」に分けて、それぞれの教育課題を定めています。
まず、第1・7年期は、生まれてから7歳までの期間で、主な課題を、身体の健全な発育と、五感による環境模倣としています。
第2・7年期は、ほぼ7歳から14歳までの期間で、豊かな感情を育てる時期です。
最後の第3・7年期は14歳から21歳までの期間で、自我を育てる時期、ここではじめて、思考力・判断力・知力というものに重点を置いた教育をします。

シュタイナー教育では最終的な目標を、自分で考え、自己の感情を持って、それを実行できる人間「自由を獲得した人間」になる事としています。

小学校入学前の乳幼児期は、シュタイナー教育でいう第1・7年期、五感を使いひたすら模倣し、生きること、働くさま、話すこと、親や周囲の人の行動を知覚し世の中を学んでいく時期です。ですから、この時期に知識を早期教育すれば、子どもは急速に覚えこんでいくように見えます。しかし、それは機械的な反射でしかなく、逆に、子どもの思考を強制し、意志力・行動力というものが十分に育ちません。

意志力・行動力があるということは生きていく上でとても重要なことです。そういった面にも目を向けて養育されたら良いと思います。

むすんで、ひらいて!! vol.50

wakaba20180701.jpg「長年、子ども達の指導をして来て思うこと」
④ 発達診断、知能検査について
一般財団法人田中教育研究所
幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

田中ビネー知能検査は日本を代表する個別式の検査で、私は30数年前から活用し、保護者と共に子育ての参考にしています。検査は一対一で向き合い、教具(おもちゃ等)を使って口答質問で行います。1歳から成人まで実施できるもので、14歳までは年齢ごとに質問が決まっています。
例えば、5歳であれば、まず、5歳級の問題を実施します。不合格となった部分が一問でもあれば4歳級の問題も全て行い、4歳級でも不合格があれば3歳級を…と、全ての問題が合格できるまで行います。上の年齢級は逆に、6歳級、7歳級と全ての問題が不合格となるまで行います。
こうしていくと、その子の発達しそびれている部分や優れている部分が見えてくる訳です。
また、その結果によって全国平均を100として算出され、70以下を知的障害とされています。

知能指数自体は、10歳位までは変動があり、3~4歳位で70以下であってもある時期急激に伸びることもあります。
検査中、私が特に注意して見るのが不合格となった部分です。
〇全く問題の意味がわからず不合格になった。
〇問題の意味はわかっているが言葉が上手く出て来ない。
〇答えはちゃんと言えたが時間オーバーだった。
などで、同じ不合格でも大きな違いがあり、それを知ることによって その子への養育も変わってきます。
知能検査は、単に「知能が進んでいる」とか「遅れている」と評価するためだけにあるのではなく、ひとり ひとりの成長状態を捉え、今後、どうしたらいいか指針を得る為のとても有効な検査です。一度、受けてみるのも子育ての参考として良いと思います。

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