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むすんで、ひらいて!! Archive

むすんで、ひらいて!! vol.71

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「お母さんの不安な心は

子どもに伝わります」

一般財団法人田中教育研究所

幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

新型コロナウイルスにより子ども達もたくさんの制限が重なっています。

私の所は、一度に大勢の子どもが来るということがないので、今のところ通常通りの教育を行っています。しかし、子ども達の様子の変化を感じます。

お母さんが不安に思っていることに対して、子どもは詳しい意味は分からなくても、お母さんが不安な気持ちでいるということは感じ取っています。そして、お母さん以上に不安なのです。

深く子どもを見ているといろいろなサインが出てきます。精神的な不安からくるものでは、お腹が痛い、頭が痛い、気持ちが悪いというような身体的症状の訴え。

目をパチパチとまばたきをする、喉をならす、咳ばらいを何度もする、鼻をくんくんならすなどの心因性チック。おねしょ、反抗、赤ちゃん返り。不登園・不登校にもなりかねません。

本人は、ほとんど気づかず無意識に出てくるようです。子どもは思う以上に敏感ですので、不安を与えるようなことは極力避けた方が良いと思います。

子ども達が明るく元気に育つよう周りの大人の心掛けが、今、特に、大切な時です。身も心も守ってあげたいものです。

むすんで、ひらいて!! vol.70

「お母さんの気持ち」wakaba6.jpg

幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

男性と同じように学び、働き、社会的に評価され余暇を楽しむ。そういう生活をして来て、結婚、妊娠を境に生活は一変します。

仕事をしている人は突然子どもが熱を出し保育園に迎えに行かなくてはならず、職場の方に迷惑をかけながら早退、家に帰れば家事、子どもの世話、のんびりする暇などありません。

専業主婦は一日中赤ちゃんと二人の生活で人との会話もほとんどなく、世話や家事に追われる日々。どちらも母親になるとそれまでの生活とは一変してしまいます。

(あんふぁんの会「密室育児からの解放」より)

「朝起きたとたん、あ~また今日も家事と育児の繰り返しの一日が始まるか~そう思うと空しくなった。おむつを替える、食事を作る、お皿を洗う、洗濯をする、毎日三回も四回も五回も、何も残らない、誰にも感謝されない、非生産的な肉体労働、風邪を引きっぱなしで気分がブルーだったせいか、あ~あと毎日ため息ばかり、そりゃあ外で働く方がどんなにいいだろう。働いただけの給料をもらい時間がくればそこで終わり。日曜日はゆっくり休み、何といってもしっかりやれば充実感が生れる。知らなかった!母親業がこんなに大変な仕事だなんて」

子育てをしている母親はみんな一度は思うことでしょう。

私はもう子育ては終わりました。今思うことは子どもを産み育てられたことは最高の幸せだったということです。次々に心配事、悩みはありますが、子どもの存在の有難さを感じながら育てるときっと優しい気持ちになると思います。みんな、お母さん方、頑張っています。時々こっそり自分にご褒美を!!

むすんで、ひらいて!! vol.69

全人格発達法wakaba5.jpg

一般財団法人田中教育研究所

幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

発達障害は1965年ごろから学校で問題になり始めました。当時は1万人に1人程度でしたが、2010年には1万人に1600人、そして、現在もまだ増え続けているそうです。

発達障害といっても非常に幅広く、どこまでが障害なのかはっきりしませんし、治療が難しいのが現状です。ですが、私も多くの教育法を学んできましたので、今回は、その中でも一番効果があるのではないかと思う方法をご紹介します。

『全人格発達方法』この教育は金子保先生(さいたま市教育センター所長)による、さまざまな障害および問題を抱えた子、発達に偏りのある子への教育法で、笑わせる働きかけによる発達支援です。

①音と映像のない環境を整える(2歳まではテレビなどを見せない生活を心がける。音楽や音の出るおもちゃは避ける)

②子どもをあやす(目を合わせて、話しかけ、いろいろな方法であやす。目が合った時には反応してあげる)

③育児に取り入れて欲しいこと(添い寝で話しかける。子守唄はお父さん・お母さんの声で)

④お母さん以外の人の育児参加(お母さん以外の人にあやされる体験が必要です)

⑤親子の触れ合いで豊かな心を育てる(親子で楽しく遊ぶ)

特別な事をするのではなく、育児の環境・方法を変えることで、人格・行動に大きな成長をもたらすという方法です。障害を持った子に限ったものでもありません。

どんな子でも年齢が低い時ほど働きかけが重要です。あたたかな家庭環境と親子と周りの人との関わりを大切にして下さい。

ご家庭でも十分できると思いますので、是非、ご参考にされて下さい。

むすんで、ひらいて!! vol.68

EQ(心の知能指数)

一般財団法人田中教育研究所

幼児心理カウンセラー  野田 鏡子
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2歳位の子どもは積木を高く積もうとします。壊れたらまた高く積もうと納得するまで何度も何度も挑戦します。自分で出来て初めて満足し、喜びを感じ、次の新たな興味に移りまた挑戦します。

積木に限られてはいませんが、この満足感を幼児期に十分経験させることが心を成長させる上でとても大切だと、私は感じました。

IQ(知能指数)が高くても、この心の成長がなければ、将来、伸びていかないようです。では、心の成長、心の知能指数とは、いったいどういうものなのでしょう。

心理学者MP人間科学研究所代表・榎木博明氏は、次のような構成要素に分けています。

『対自的能力』

①自分の感情や欲求に気づく能力

②自分の感情や欲求を

コントロールする能力

③自分を鼓舞し、やる気にさせる能力

④粘り強くものごとに取り組む能力

⑤物事を楽観的に受け止め

前向きになる能力

『対他的能力』

①人の気持ちに共感する能力

②人の立場や意向を想像する能力

③人の言いたいことを理解する能力

④人に自分の気持ちを伝える能力

⑤人と気持ちを通い合わせる能力

また、榎木氏は、「子どものしつけや教育の中で、忍耐力や粘り強さ、共感性などを身につけさせることが大事だとされてきたが、それらは、このEQに相当するものと言える。そして、実際にEQが高い方が、ストレス対処能力が高く、学業成績も良好で、職業的成功度が高く、社会適応が良く、人生の幸福感が高いことなどが報告されている。」とも、述べています。

子どもを育てる上で何が大切なのか考えさせられます。将来、自分のやりたい事を見つけ、粘り強く取り組む姿勢の基礎は幼児期の遊びにあるのではないでしょうか。

むすんで、ひらいて!! vol.67

言葉の遅れ「発達性言語遅滞」
一般財団法人田中教育研究所
幼児心理カウンセラー  野田 鏡子
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3歳くらいになっても言葉が出ない、呼んでも振り向かない、このような状態にあると何か障害があるのでは?と、当然、思ってしまいます。1歳前後で歩き始め、人見知りや後追いといった愛着関係もしっかり育っているにも関わらず意味ある言葉を発しない。おもちゃでは一人で遊ぶ、手先も器用。「おててはどれ?」「あしはどれ?」と聞くと、手を出したり、足をだしたりする。しかし、言葉でのコミュニケーションが出来ない。

東京大学医学部付属病院・榊原洋一先生は、こうした発達性言語遅滞についてこう言われています。
「言葉はコミュニケーションの手段だ。発達性言語遅滞の子どもは、自分から相手に自分の意思を伝えるもっとも有効な手段を使わないということになる。ところが、こうした子どもは、人とコミュニケーションを取りたいという気持ちが少ないのではないのだ。自分からは言葉を発しないものの、自分に向けて質問されているという状況をよく理解し、できるだけ答えようという気持ちはあるのだ。しばらく言葉をしゃべらない状態が続く(2~3歳くらいまで)が、ある時、急にしゃべりはじめる、というのが発達性言語遅滞の特徴である。」

自閉症スペクトラムと診断されることが多いのですが、自閉症は生得的な、つまり、生まれつきの脳の疾患です。発達性言語遅滞は障害ではなく、言葉の発達だけがゆっくりしている状態ということです。
私もそういった状態にある子どもの教育・指導をする事がよくあるのですが、本当にこちらが驚くほど急に話し出します。「あ~聞いてたんだ」「わかってたんだ」と感動します。子どもがしゃべらない状態であっても出来るだけ話しかけ、コミュニケーションを取るように心掛けられると良いと思います。

むすんで、ひらいて!! vol.66

「ロボット症候群」
一般財団法人田中教育研究所
幼児心理カウンセラー  野田 鏡子
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心理カウンセラー、三沢直子先生の本に「ロボット症候群」という言葉が使われていました。いわゆるロボットのような人のことです。学歴偏重時代に入って30年になると思いますが、その頃から私も「あ、この子ロボットみたいだ。」と思うことが時々ありました。

三沢先生はロボット症候群の特徴を次のように記されていました。

〇知的レベルは高く一流企業に入社、エリートサラリーマン。
〇育った家庭の特徴は父親不在、母親密着の状態で育って来た人が多く、強度のマザコン状態を未だに脱していない。
〇常にロボットのようにボタンを押す人、具体的な指示を与える人を要する。したがって、指示されないことを気を利かせて行うことは苦手である。
〇他者との深い関わりを経験していないので、相手の気持ちを察することが出来ない。
〇自らも感情の表出が稀薄で、外から見ていて何を考えているか掴み難い。
〇母親から勉強以外のことは全て面倒を見てもらっていたので、生活における自立が全く出来ておらず、基本的に依存的、自己中心的である。

幼い頃から知識を重視し受験戦争を勝ち抜いていくことだけを目的に育てられた子ども達がどんな人間に育ったか気にかかっていましたが、当然このような状態になりますよね。

相手の気持ちを察することが出来ないということは、全ての面で上手くいかないような気がします。幼児期には豊かな感情、善悪の判断、意欲を育てたいものです。

むすんで、ひらいて!! vol.65

「テレビは二歳まで見せないで!」
一般財団法人田中教育研究所
幼児心理カウンセラー  野田 鏡子
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近年、テレビ・スマートフォン・インターネット等々、日々の中で増々あふれて来ました。
これらを与えると、子どもは夢中になり、集中力がついたかのように感じます。また、手もかかりません。では、なぜ、これらがいけないと言われているのでしょうか。今回は、長年、子どもの研究をされている金子保先生のご意見をご紹介します。

【テレビ視聴がいけない3つの理由】
①人間の魂が育たない
テレビからは一方的に意味不明の言葉と映像が流れてきます。テレビから聞こえる声をまねてしゃべっても、誰も応えてはくれません。褒めたり正したりしてくれることも、もちろん画面の中の物を触ることもできません。このような応答的反応がないと、自己認識の発達不全が起こります。このことはつまり、他者の心の動きを推測することや、他者が自分と違う信念を持っているということを理解する機能、心の理論(人の魂)が育たないことを意味します。

②立体的認識能力が育たない。
テレビは平面(二次元)の世界です。立体感がないので、片目で見ても、両目で見ても同じで、空間認識が出来なくなります。また、立体感を伴った聴力の発達を損害することも考えられています。現実の空間では、人がしゃべっていれば必ず距離があります。赤ちゃんの成長には、とても大事なことです。

③シンボル能力が育たない
子どもは、ある場面とその時の大人の言葉をとらえ、いろいろな場面でその中の一部が繰り返し出てくることに気づき、その部分が単語として分離して意識されるようになっていきます。これが言葉の象徴化・一般化であり、シンボル能力です。「場所や行為」と「言葉」が一緒に繰り返されることで、意味言葉が育ちます。つまり、実体験なしにこの能力は育ちません。また、実体験を伴わない早期教育(記号、数字、文字などの暗記)もテレビと同様にこの能力が育ちません。

これからの時代、これらの事に気をつけて養育することによって、発達障害の予防になるのではないでしょうか。実体験を重視した子育てを心掛けましょう。

むすんで、ひらいて!! vol.64

発達障害は予防できる?
一般財団法人田中教育研究所
幼児心理カウンセラー  野田 鏡子
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「発達障害(自閉症スペクトラム、広汎性発達障害、ADHD等々)」は、近年、急増しています。社会性の欠如、感情面や情緒面の発達に障害があるのです。
その原因も治療法もまだはっきりとはしていませんが、その兆候は1~2歳の早い時期から見えます。
出来るだけ早く気づき対応することによって、ごく軽い状態やほとんど健常の発達になるということを、私も何度も経験してきました。

今回は、金子保先生(さいたま市 教育相談センター所長)のわかりやすい年齢別の兆候例をご紹介させていただきます。

言葉がわからない数か月の赤ちゃんでも「目を見てあやす」「話しかける」「笑わせる」。とても大切な事です。

むすんで、ひらいて!! vol.63

自閉傾向にある子の成長の波

一般財団法人田中教育研究所

幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

30年前から私の所でも自閉症の子ども達の指導を行っているのですが、15年程前から相談が多く年々増えています。生活環境の変化も大きく関係しているかもしれません。

小平記念会・家庭教育研究所 土谷みち子先生の研究によれば、「乳幼児期にテレビ、ビデオ、DVD、スマホ等々 視聴の長い子どもは自閉症的な行動特徴を示す」と、マイナスの影響が強く示されています。

自閉症的というのは、生来的な脳の障害の自閉症ではなく、その症状が自閉症に非常によく似ているという事です。表情が乏しい、気持ちが通わない 等々。今回は、自閉症・自閉症的な子へのカウンセリング方法をご紹介しましょう。

方法は、まずプレイセラピー(遊戯療法)からで、ひたすら子どもの興味を示すものを一緒に遊び探します。言葉掛けをしながら頭を撫でる、抱きしめる、頬擦りをするなど、身体に触れこちらの気持ちを伝えることは欠かせません。また、心の隙間を見つけて信頼関係も作っていきます。

心の隙間というのは、「いない いない ばあ」をすると、一瞬、その時だけ目が合うとか、座っていると足をくっ付けてくる等です。ちょっとした相手のサイン、ふと見せる心のある行為を見逃さないのが大切です。

次に、揺さぶりをかけます。揺さぶりというのは、わざと嫌がることを少しやって反応を見ます。これには少し経験が必要でしょう。これを、ひたすら続けます。

成長には波があり、良かったり悪かったりの繰り返しです。

図は、私が7年間カウンセリングを行った子の成長の波です。この子の場合は、3年くらいでほぼ安定しました。

先天的な自閉症でも、自閉傾向にある子でも、健常児とほとんど変わらない人格的な発達が望めるようになると、私は考えています。しかし、早期の発見、指導が非常に大切で、大きくなればなる程、その成長が難しくなっていきます。やはり人との関わりはとても大切ですね。

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成長の波データ図

むすんで、ひらいて!! vol.62

 

忍耐の心を育てることが基本です。

一般財団法人田中教育研究所
幼児心理カウンセラー  野田 鏡子

wakaba2019071.png私が幼稚園に勤務していた頃、今のようにフラフラと教室を出ていくような子どもはいませんでした。
100人以上の子ども達を絵本や紙芝居ではなく、素話で集中させるテクニックを持った先生にどうすれば子どもの心を惹きつけられるのか学んだものです。

今では、幼稚園や保育園どころか小学校でも各クラスに2~3人は平気で教室を出たりする子どもがいるそうです。
「学級崩壊」という言葉が出て来てもう何年になるでしょう。ますます激しくなっているかもしれません。子どもの育て方も随分変わりました。

気になることは昔と比べ「忍耐」の心が育っていないことです。
この忍耐の心とは2~3歳の頃(第一反抗期)、自我が目覚めた時の周りの大人の接し方がとても大切だと言われています。

今一度、「教育の父」とも言われるペスタロッチ(スイス)のゲルトルート児童教育法の言葉を書きます。
『自然は暴れる子どもに対して、いくら暴れても無駄だということを悟らせます。子どもは木を叩きます。自然はびくともしません。そこで、子どもは木や石を叩くのをやめます。次に、母親が子どもの欲しいままな欲望に対して、頑として応じません。子どもは暴れたり叫んだりします。母親はそれでもびくともしません。子どもは叫ぶのをやめます。子どもはだんだん母親の意思に自分の意思を従わせることが出来るようになります。忍耐の最初の芽が服従の最初の芽がこうして育っていくのです。』

この時期、しっかりと「ダメなものはダメ」ということを教えて下さい。先生の話、大人の話をしっかり聞けるよう育てることは親の役目です。人に愛される人間に育てましょう。

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