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畜産の現場から Archive

畜産の現場から第3話 「みる」

南筑ファーム「久留米さざなみどり」 古賀 宣彦

 「みる」という言葉に「見る」「観る」「診る」「看る」の4つ使い方があると昔、先生から教わった。今、僕は4つの「みる」を使い分け畜産を営んでいるつもり…。
 先日「ニワトリの命と食べもの」をテーマに久留米市内の小学校で出前授業をさせてもらった。人の命が簡単に奪われる時代、命についてもっと考えてもらいたいと命の現場=畜産から伝えられることを企画した。「本物をみて、現場をしり、体感してもらう」できる限り、これに徹した。授業を進めながら、子どもたちの知識の豊富さ、感受性の高さ、何より受け皿の大きさに驚いた。
 情報があふれた社会において「見る」は容易くなった。しかし、他の「みる」に視点を変えるには、本物を「みる」必要性を改めて感じた。
 最後に、ある子どもが「いただきますの意味をもっと深く考えようと思う」と感想を述べた。
「深く考える」こと、それは「みる」の視点が変わった瞬間だったと思う。

畜産の現場から第1話 「ヒヨコ」

南筑ファーム「久留米さざなみどり」  古賀 宣彦

昔は、縁日などの露店でカラーヒヨコが売られていたが、今は見なくなった。
 さてこのヒヨコ、自然界では親鳥が大事に卵を温め孵すわけだが、ニワトリなどの産業家禽類は、人工孵化器を使って「温度」「湿度」「転卵」の環境を厳密に作りだし、21日後にはヒヨコ自らが嘴で殻を割って孵化する。間もなくすれば自らの足で立ち、水や食べ物を摂食する。その姿と成長はとても逞しい。僕らはヒヨコが快適に過ごせるよう大事に見守りながら育てる。過保護に育てればストレスに弱くなり、無関心であれば健やかな成長を促すことはできない。
 現在、私も子育て中の一人であるが、ヒヨコと我が子の成長は同じ様に映る。一つの命、やり直しのできない真剣子育てだ。近年は親と子どもの悲惨な事件が絶えない。一つの命を大切に、未来のある明るい社会を築き上げたいものだ。

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