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ナイスシニアになろう Archive

ナイスシニアになろう! vol.99ナイスシニアになるために

吉永 美佐子
特別医療法人 楠病院 理事長
こうれい研

 今回、最後のコラムになりました。つたない文章に長い間お付き合いいただきありがとうございました。この場を借りて感謝申し上げます。ナイスシニアになるために、そのヒントを少しはお話しできたかどうか…あまり自信はありませんが、長生きされている方にはいくつかの特徴があると思っていますので、最後にそのお話をしてみたいと思います。
201110nis.jpg まず、規則正しい生活をしていること。(必ずしも早寝早起きということではなく、その人なりの生活リズムがある)いくつになってもやりたいことや夢を持っている。人と接するのが好きで、若い人との交流もある。自分の体に合った食生活をしている。(暴飲暴食をしない)考え方が柔軟で、好奇心が旺盛。身だしなみやおしゃれに関心がある。
 いかがでしょうか?もちろん体を動かすことも大切ですが、長生きされている方は本当にいくつになっても、キラキラ輝いて見える気がします。どうぞこれからも皆様お元気で、楽しい人生を!

ナイスシニアになろう! vol.98良い部品・部分?であること

吉永 美佐子
特別医療法人 楠病院 理事長
こうれい研

 7月初めに長時間飛行機に乗らなければならないことになり、久しぶりに本をじっくり読むことができました。その中で心に残る言葉に出会いました。主人公が、理想と現実、本音と建前に悩みながら、それでも自分の理想を捨てずに歩む中での言葉です。要約すると「現実は理想とかけ離れていたとしても、たとえ自分が微力であったとしても、社会や組織の中の良い部品・良い部分であろうとすること、そんな部品や部分が増えていくことで、社会が変わるかもしれない」という言葉。最近の政治のふがいなさや、原発の後手に回る対応、九州電力の情けない組織体質などを見るにつけ、ついくじけそうになる心。庶民には手の届かないような報酬を得ていながら、それに見合う仕事をしていない人たち。一方では明日の食事もままならず、支援も受けられない人たち…格差の拡大。どこから手を付けていいのかわからなくなります。そんな時、そう、とにかく自分が社会のほんの小さな一部分でも、自分に誇りが持てるように、一つずつ自分のできる役割を果たしていく、それしか社会を変える方法はないのかもしれない、と気づかされた言葉でした。
 「毎日暑いのでお大事に!」

ナイスシニアになろう! vol.97家族の優しさ・家族のむずかしさ

吉永 美佐子
特別医療法人 楠病院 理事長
こうれい研

 『遠い親戚より近くの他人』疎遠な親類よりも親密な他人の方がかえって助けになるということを表す諺。しかしながら、核家族化と都会に人口が集中し、地域のつながりが崩壊する中、近くの他人すらいない人も急増中。戸籍上の家族はいても長い人生の中のいろいろな出来事で、絶縁していることも少なくない。歳とともに記憶は曖昧になり、孤独が心に蓋をする。『親子の仲でも金銭は他人』たとえ親子でも金銭の問題は他人と同様難しいという諺。親の年金をあてにして生活をする若者、親の認知症をきっかけに財産争いが家族の火種になる。ブランドの服に身を包んだ子供が、親の治療費を踏み倒す。物質的な豊かさを求める余り、親を敬うといった日本の伝統文化が継承されずに来たことが大きな一因であろう。介護の現場では、ご本人の介護よりも、家族の存在に振り回されることが多い。人とのつながり、家族の優しさが求められると同時に、つながることや家族のむずかしさを痛感している。
 もう一度「家族の絆」を見つめなおしてほしいと思う。

ナイスシニアになろう! vol.96歳をとる修行…歳をとるのはむずかしい!

吉永 美佐子
特別医療法人 楠病院 理事長
こうれい研

 最近、「元気に老いるには?」といった講座をあちこちで目にするようになった。これも高齢社会の進展の証かもしれない。誰もが望むのはピンピンコロリ…ボケたりせずに、人様に迷惑をかけずに旅立ちたいと思う。しかし現実はうまくいかない。
 昨日までは「矍鑠(かくしゃく)」と暮らしていた方が、転んだ、ちょっとした風邪から肺炎をこじらせた、といったきっかけで、あっという間に寝たきりになる。矍には「素早く反応する」の意があり、鑠には「光輝く」「盛ん」という意があるそうだが、筋力も基礎代謝も落ちているのだから、若い時のような回復力がない。核家族や共働きが増え、家族の介護もままならない。ご近所や知人からの情報でご自宅を訪問すると「よくここまで頑張りましたね」というような状態に出会う。高齢者の妻が寝たきりの夫を支えていたり、高齢者の娘が超高齢者の母を支えていたりする。人に頼らずぎりぎりまで頑張って…へとへとに消耗してしまっている。「人」という字は支え合う姿を現していると言われるが、支えが細く弱くなっている現実。遠くにいる子供たちはこうした状況を知っているのだろうか?「近所や親戚には知らせないでほしい、迷惑をかけるから」と、拝まれる。本当に戦争を体験した世代は我慢強いと感じる。さて、私たちにできるかなと思う。

ナイスシニアになろう! vol.95「筑後川の鴨」

吉永美佐子
特別医療法人 楠病院 理事長
こうれい研

 心地よい風に誘われて、筑後川を散歩…目の前の鉄橋を新幹線が走る!「そうだった、開通したんだ」と
改めて実感。目の前に広がる菜の花、河原のみどり、
青々と流れる筑後川。東日本の被災地の荒廃した風景を思い出し、改めてこの美しいふるさとの景色に感謝
すると同時に、ぜひ沢山の人に久留米に足を運んでほしいと思う。暴力団の抗争で物騒なこの頃、でも河原は実に平和…犬かなと思ったら、鴨が河原で散歩中、そのうち2羽はお昼寝中。そばを通る私を無視して熟睡…そして懸命に草をついばんでいる。写メをパチリ!逃げる気配もない。
 以前英国を訪れた時に、川からハクチョウが安心しきった様子で、岸辺でピクニックをする人たちから餌もらっていたのを思い出した。その時は英国の人たちの動物愛護の精神が、警戒心の強い野生のハクチョウさえも隣人のように共存できる風土を作っているのだろうと感動したが、もし筑後川の鴨が野生ならば、素敵なことだと思う。心がほっとするような景色を被災地が一日も早く取り戻せることを、沈みゆく美しい夕陽を見ながら心から祈らずにはいられなかった。

ナイスシニアになろう! vol.94人と人の絆

吉永 美佐子
特別医療法人 楠病院 理事長
こうれい研

 3月11日、久しぶりに次女が東京から帰省するのを迎えに福岡空港へ、到着予定は16時5分。ところが、空港に入るや満員電車のような状態。耳を澄ますと、地震により羽田空港が閉鎖とのアナウンス。一気に体温が10度下がったような不安が全身を包む。多くの人がテレビの前に・・・肩越しに覗き込むと、LIVEの表示のある画面では、沢山の家や車が黒い不気味なものに飲み込まれていく様子が・・・。その「不気味なもの」が、「津波だ」とわかるまでに頭は大混乱。ようやく次女が姿を見せて、空の上だったから安全だったはずなのに、安堵で一杯の母。何のことかわからずにきょとんとする娘。そこから不安は更に広がり、東京にいる長女、従妹家族、主人とその父、友達などの顔が次々浮かぶ。電話をすれど、つながらず、その夜は皆の安否確認に追われた。福岡があまりに平穏なので、テレビの画面に移る被災地の情報や余震が続く東京の映像が、実感を持ってなかなか受け止められない。全員の安全が確認できたのは2日後・・・ようやくつながった電話やメールに人と人の絆の大切さを実感。家族や友人が行方知れずの方々のことを思うと心が痛みます。皆さんで支えていきましょう。

ナイスシニアになろう! vol.93若者のチカラ

吉永 美佐子

特別医療法人 楠病院 理事長

こうれい研

 もう4年前になるでしょうか?あるご縁で東京大学の学生さんたちと久留米の大学生が一緒になってまちづくりのプロジェクトをやりました・・・やがて彼らは卒業し、立派に社会人になり、でも久留米の街にはるばる東京から通い続けてくれて・・・今回その成果が一つの形になろうとしています。それは学生のグループリビング。われわれの世代なら「学生下宿」?ただし、ちょっと小うるさい下宿のおばさんはいませんが(笑)。場所は、私どもが六ツ門商店街で行っているすべての人が集える地域の場所づくり(共生事業「ほとめきサロン」)の3階で、元々は商店主の方の住まいだったところです。単にそこにすむだけではなく、商店街や地域とコラボしながら、新しい久留米を考えていくモデルになれば、と思っています。
 先週末もたこ焼きを囲みながら、若者の夢を聞きながら、夜遅くまで語り合いました。そういえば、若かりし頃、熱い議論で夜を明かしたことを思い出しました(残念ながらシンデレラタイムを超えられない体力になりましたが)。何の形もないけれど、何かが出来そうな予感がして、ちょっとわくわくしています。これぞ若者の力でしょうね。

ナイスシニアになろう!vol.92老いの才覚

吉永 美佐子
特別医療法人 楠病院 理事長
特別医療法人 理事

 曽野綾子氏の「老いの才覚」を読んでみました。耳が痛いところもかなりあったけれど、そうだな!と共感することも多く、是非一読をお勧めします。著者が描く「凛と自立して老いていく」そんな素敵な高齢者像に自分も少しでも近づけたらいいな、と思いました。印象に残った言葉がいくつかあるのでご紹介します。
 まず他人に依存しないで出来ることは最後までやろう!と言う覚悟。年寄りだから、とか体力が衰えたから、と言い訳をしてやってもらうことに甘えないこと。出来るだけ迷惑をかけないように生きることを心がけること。特に健康を保つことは「任務」だと思うこと。友人や伴侶が亡くなっていくことで孤独になった時に、孤独との付き合い方を学ぶこと。若いころのようには出来なくても、出来ることの中で喜びを見つけること。それがすなわち幸せを手にすることに…。生涯の豊かさは、どれだけ「会ったか」に左右されること。人に会うことをおっくうがらずに、冒険は老年の特権だからやりたいことをやること。病気も込みで人生と思うこと。そして最後は跡形もなく消えることが美しい…と結ばれていました。

ナイスシニアになろう! vol.91『感謝する気持ち』

特別医療法人 楠病院 理事長
特別医療法人 理事
吉永 美佐子

皆さん、今年もお変わりなく新年をお迎えになられたでしょうか?健康でつつがなくお正月を迎えることがこれほどに幸せなことだとは、若い時には思いもしませんでした。お正月は来年も、再来年も変わりなく来るものだと思っていました。しかし、歳を重ねると、ただ無事にお正月を迎えられる、ただそれだけのことに心から感謝したくなります。昨年夏からの気候の不順は、ご高齢の方々にはとても辛いものだったと思います。私が係わる方々も、実に沢山の方がお亡くなりになりました。また景気の冷え込みで、仕事をなくされた方や、頑張っているのに就職が見つからない若い方々の支援をさせていただく中で、沢山の大変な人生にも触れました。そんな色々な思いで年を越された方も多いのではないかと思います。この時代、どんなに仕事が大変でも、仕事があるだけでありがたいと感謝する気持ちもとても大切ですね。人様の人生と比べて、私の人生こんなはずじゃなかった、と思うこともあるかもしれませんが…健康であることにまず感謝、家族があることに感謝、友達がいることに感謝…命がある限り、命に感謝して、日々を懸命に生きることがとても大切な時代だという気がしています。

ナイスシニアになろう! vol.90 『うさぎ年』

吉永 美佐子
特別医療法人 楠病院 理事長
特別医療法人 理事

来年の干支はうさぎ!!先週土曜日、六角堂の外出支援『タウンモビリティ』をご利用の皆様が、それにちなんで陶芸でかわいい兎の置物を作成されていました。寅年の今年に比べて、一人ひとり個性があるもののふんわりと優しい置物がずらっと並ぶと、ほんわかした気持ちになりますね。うさぎ年の人は「品のある性格で、おとなしく、しとやかで、品のある生活を望み、攻撃的な態度をとる事はめったになく、何事もおちついているので接待などの場に向いている存在」だとか…。厳しい経済情勢下で、大学生の内定率も57%と過去最低を記録するなど、暗いニュースばかりが続いています。皆が期待した管内閣も支持率が危険水域になり、なかなか明るい気持ちになれません。次の世代にどの様な日本を残していくのかを、私たち一人ひとりが本当に真剣に考えなければならない時代が来ているのをひしひしと感じます。来年がうさぎのように穏やかで、人と人がつながりあうことで、優しさにあふれた年になることを祈念して。

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